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社外秘は社外秘にはなっていない

大手ホールに勤務していた人が地方の中堅ホールへ役職者で転職した。この時採用側ホールの条件として、勤務先の教育マニュアルをコピーして持ってくることだった。採用側は大手の教育マニュアルが欲しかった。



このマニュアルを基に教育マニュアルを刷新した。



それから何年か経って、同じ大手出身者が一般従業員として入社してきた。



最初にホールの接客教育を受けた時に「?」と感じた。自分が大手で受けた教育とそっくりだったからだ。教育が進むほどに「これは社外秘の教育マニュアルを誰かが持ち出している」と確信に変わって行った。



自分と同じ大手出身者は一人だけいた。役職者の店長に間違いない!



従業員は店長に近づき「不正競争防止法に抵触する」と警告した。



この法律では営業秘密が保護されており、営業秘密や営業上のノウハウの盗用等の不正行為を禁止している。



「これはまずいんじゃないですか?オープンにすべきでしょ」といいながら金銭を要求してきた。



店長は会社に報告すると共に、弁護士にも相談した。



会社側の結論は「しらを切れ」。



教育マニュアルはそっくりそのままではなく、少しはアレンジしていたが、すぐにコピーしていると分かる程度のアレンジでしかなかった。



店長は会社側のいう通りにしらを切った。



すると、従業員は「証拠がある」と言い出した。そして、この箇所とこの箇所のこの部分と細かく指摘してきたのだが、それが藪蛇だった。従業員も社外秘の教育マニュアルを持ち出して退職していたのだ。



教育マニュアルを持ち出すことを会社は禁止しているので、この従業員も違反を犯している。結果的には痛み分けとなったのだが、ホール業界は会社の社内秘が駄々漏れ状態にあるといってもいい。



社外秘であるなら、マニュアルには通し番号を打っておくことも必要だろうし、退職するときには返却義務を課すぐらいの決まりがないから、こうして簡単に持ち出せているわけだ。



それでもコピーしてしまえば、終わりだ。



いくら教育マニュアルを秘密にしたところで、接客は見ればすぐに真似されるものである。身だしなみのマニュアルもしかり。店内の掃除もしかり。観察していたらそれは分かるものだ。



そんなところを秘密にしても秘密にはならない。



一番真似できないのは、1人1人の人間力=プレゼンテーション能力だ。これは教育によって鍛えて行くことができるもので、顧客に理解してもらって伝える能力が個々に備わっているホールほど強い。





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