1台あたり38万円の計算で1兆3528億円になります。
パチンコ設置台数が約300万台、パチスロが約160万台の計460万台なので、年間に80%近くが新台で入れ替わることになります。うちのお店が年間25%前後の入れ替えでも多いと思っているのに、年間80%はあまりにも多すぎると思います。
この負担は当然ながらユーザー負担になります。
遊技人口が1,000万人を切っている最中での膨大な機械代負担では、ユーザーは当然のように減っていきます。遊技人口の970万人で機械代1兆3528億円を割ると、一人あたり14万円弱の負担になります。
新台を打たないお客様も、この負担を強いられることになります。
上野周辺にあるメーカーの社屋は年々豪華で立派になっています。どのメーカーの社屋が立派なのかを競っているようにも見えます。
また、機械代の高騰とともに、新台の展示会も立派になっている。一流ホテルの大きな宴会場で物凄い大人数のきらびやかなコンパニオンに華麗な衣装を着させ、大きくて立派なフィギュアや置物、コンサートさながらの音響や照明といった舞台装置、極めつけは寿司職人による高級寿司や豪華な料理。
豪華な展示会に行く度に、バブル時代のジュリアナやマハラジャなどのディスコの光景を思い出します。
遊技人口が減り、若年層のパチンコ・パチスロ離れが加速している中、メーカーの組織は大きく立派になり、展示会も豪華絢爛に華やかになっています。
ホールも巨大で豪華になっています。1,000台規模の新店は当たり前で、2,000台まで出店規模が大きくなっています。
規模が大きくなるにつれ、ホール側も新台入れ替えを台数で競い合うようになっています。
ライバル店舗が新台牙狼を40台なら、こちらは60台といったように競い合い、エスカレートしていき、しまいには中古価格が1台100万円を越えるといった常軌を逸したようになっています。
ランチェスター戦略や規模の論理により、店舗を大きくして、新台の台数を多くしていますが、大きくしていったイオンやイトーヨーカ堂が小規模なセブンイレブンやローソンに押されています。
この競い合う新台入れ替えは、ライバル店舗しか見えておらず、本来一番考えなければならないお客様のことを考えず、新台の撃ち合いでお客様の取り合いを演じています。
膨大な機械代を消費しながらの店舗間同士の競い合いは、決してお客様のためにはなっていないと思います。だから、遊技人口が急激に減っているのです。遊技人口が減っているのに、店舗規模を大きくして、新台入れ替えを多くしていくのは、時代を逆行しているように思います。このバブル現象は近いうちに弾けるはずです。
10年、20年後を見据え、業界全体で考えなければ、遊技人口の減少は止まらないのではないかと思っています。

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