パチンコ日報

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パチンコ産業革命その13

■不正行為、不正機問題

 

ゴト行為



これはホール側にとって大変切実な問題である。昔流のアナログ的なゴト行為からハイテクなゴト行為まで、個人的に永遠になくなることはないと思っている。



結局、遊技機というものは人が考え造るものなので、人の力で解析されるのは当然有り得ると思うのだ。そしてそれらを対策するのはどうしてもホール側が後手々々に回ってしまうという現実がある。正直、イタチゴッコなのだ。



まずアナログゴト。これは種類が多く、いまだに被害を受けている所も多い。例えば磁石を使って玉を誘導し出玉を増やすやり方。セキュリティー機器を全てのホールが設置しているわけではないので、見逃してしまっている事も多いだろう。



次に小道具を使って不正に玉・メダルを獲得するゴト行為。これは機械内部の部品やセンサーに反応させ、大当たりしなくても強制的に払出させるやり方。電波を発信させ誤動作させる方法も同様。



次が実は一番性質が悪いのだが、従業員がグルになり、釘を開けたり設定を教えたりという行為。これは発見が遅れやすいし被害額も相当になる可能性が高い。ヘタすると店長がやってしまうことがあるだけに困ったものだ。



やはりこれらアナログゴトに対しては、従業者の危機管理意識が必要で、最小限に食い止める為にはホール内の空気を読んだ営業というものが重要である。更に言えば遊技客が多ければ多いほど防ぐ事が出来る可能性が高い。従業員がグルの場合は別だが・・・



その昔、自分が店長当時、パチンコにはモーニング機能なるものが付いていた機械があった。ある事を施すと朝一番で大当たりしやすくなり、連チャンの可能性も秘めていた。



当時信頼していた主任がいたのだけど、なんとその人間に裏切られた事がある。そのモーニング機能を逆手に取り、仕込んでいた台を一部の客に教えて、見返りを受け取っていたらしい。そんな事は想像もしていなかっただけにショックは大きかった。



結局、その人間が夜逃げをして無断欠勤退職となった後、別の遊技客に事実を知らされたのだが、気付かなかった自分の責任もあった。



その他にも、遊技客がパチンコ台の鍵を持っていてガラスを開け、釘を曲げて玉が入りやすくするというゴトもあった。何とか捕まえて警察に引き渡したのだが、その輩が何故鍵を持っていたかは結局分からなかった。



当時は機械メーカー毎に鍵が違っていたのだが、全国何処でも同一メーカーであればその鍵で台を開閉する事が出来た。今考えるとなんとお粗末な事か・・・



CR機が出てからはハウスキーとなり、その店以外は使えない。そしてその他の機械も店舗毎にハウスキー化され、鍵が盗まれない限りほぼ安全な状態ではある。



そしてハイテクゴト。これはセブン機の普及に伴い、『裏ロム』そして『偽造ハーネス』などを含め、遊技機の心臓部分に関わるゴト行為が増えてきた。併せて基盤を丸ごと交換するという乱暴な犯罪もある。



この『裏ロム』で最大の被害を被った機種が『CRギンギラパラダイス』を始めとした三洋の海シリーズ。これは結局、驚異的な販売台数を誇った為、全国何処に行っても設置店があるということにも起因する。



これもホール在籍時、大量に被害に遭った。おそらく全国でも被害に遭わなかった店を数えた方が早いのではないかというぐらい蔓延していた。



ある時ある店の店舗責任者から電話があり「CRギンギラパラダイスで液晶画面の魚が異様に小さいのですけど・・・」。最初は言っている意味が理解できず「とりあえず閉店時間の頃、店に行くから」と答えて電話を切った。



そして閉店時間頃そのホールに出向き確認すると、本当に液晶画面の中の魚が通常より小さい。デジタルを回転させても電源を入り切りしても直らない。基盤のバグかと思ってメインロムを見ると何となく違和感があった。



他の台と比べてみても何か違う。よくよく確認してみるとロムに貼られているシールが明らかに正規品と違うのに気が付いた。そしてそれ以外の台すべてチェックしてみると、なんと24台中8台も異様なロムが見つかった。



何時誰に取り替えられたか結局分からなかったが、過去データを見てみると前日まで違和感が無かった為、前日の深夜にやられたものと思われた。



そして、早々機械メーカーに連絡し基盤を交換してもらった。



その後、チェーン店だったので全店チェックすると出てくる、出てくる。『CR大工の源さん』も含め被害台数は記憶にないぐらいやられていた。全て過去データをチェックしてみると酷い店は4ヶ月近く前から個別台データがおかしかった。



普通に営業していると気付かないぐらいずつ抜かれていたのだ。そしてその店だけで被害総額数千万円に及んだ。ある店などはチェック最中、店舗責任者の言動に違和感があったため様子を窺っていたら数日後行方不明になった。



後日見つかったのだが、やはりこちらも素人。確固たる証拠がない為追及もできないまま時は過ぎた。それらの被害があった後、店のセキュリティーや店鍵の管理が更に厳重になった・・・つもりだった。



その後、被害に遭ったのが『ぶらさがり』、『偽造ハーネス』と呼ばれた基盤への中継場所の部分。これもまた初期のものは粗悪品が多かったが、ドンドン進化していき驚くほど巧妙なものになっていった。



ホールが対策すればするほど、遥かに上回るものを作られ続け全国での被害は甚大なものとなった。こういった事案はやはり警察との連携は欠かせないが、情報の共有不足もあり件の機種が撤去されるまで続いたと思われる。



その後は『電波ゴト』『体感器』などなどパチンコ・スロット関係なく様々なゴト行為がいまだ尚 行なわれている。ホールは懸命の対策を行なっているにも拘らず・・・







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