メーカー側の見立てはこうだ。
去年の12月はパチスロの販売が約25万台、約1000億円の売り上げがあったので、今年の12月もかなりの販売台数を見込んでいる。
メーカー側は忘れているかもしれないが、去年の12月はホール側では、いわゆる秘宝伝ショックに牙狼ショックの年になりました。
機械代を埋めるために、割数を落とし、機械代をお客様に負担をさせ、これを契機にパチスロ全体の落ち込みへとなっていきました。この悪いスパイラルを今年も繰り返えそうとしているのか?
目先の利益に走り、お客様が減って、誰が得をするのだろうか?
業界が衰退していっていることを目の当たりにしている若い業界人に対して、年輩の役職者たちはどう思っているのだろうか?
こんなことを考えている時に携帯電話が鳴った。
サミーからです。
『前回の電話で12月に獣王が出ると言いましたが、12月1日からの納品で決まりました。すいませんが、何台ですか?』
私は呆気にとらわれました。
まだ、実機も見ていない。
スペックもリール配列も知らない。
ただ、獣王という名前だけで、何も知らないものを購入しなければならない状況です。
サミー曰く『今日の発注ならば、トップ納品で押さえることが出来ると思います』とのことでした。
エウレカセブン2が1台あたり45万円だったので、値段を聞きました。
サミー曰く『今回の獣王は安くなっていますよ。1台あたり38万円ぐらいです』
安い? ぐらい?
売る側も売る側ですが、買う側もどうなんでしょうか?
サミー曰く、今回の獣王は4万台ぐらいということなので、4万台×38万円ぐらいで152億円の売り上げになります。
152億円の売り上げの営業が電話の1本で済んでいるので、かなりの利益率があると思います。
しかも、獣王はサミーのオリジナルキャラクターなので、メーカーの争奪合戦により高騰し続けいる版権料もありません。
これで本当に良いのでしょうか?
売る側のメーカーも買う側のホールも何の真剣さを感じることが出来ません。
何か、力が抜けてきました。
もう少しだけ、真剣にパチンコ業界のことを考えてもいいのではないでしょうか?
悲しくなりました…。

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