20人ものウチコを束ねて23歳で親方になるには、ありとあらゆる情報を収集しているわけだが、その一環として日報から業界情報を収集している、ということだった。
彼らプロはメール会員になっているわけだが、その数は1日300~500通も届く。その中から厳選していく。
そして、ここぞと思った店をLINEを使ってウチコに流す。台がふさがっている可能性もあるので、第一候補、第二候補まで流す。
情報を制したものが勝つ!というわけだ。
プロの目で選ぶ店とはこんな具合だ。
①勝率の高い店を選ぶ
②店や店長の癖を読む
③設定6が入っている店かどうかを見極める
④ジャグラーの稼働が高い店
⑤男女比が1対1の店
特に貴重な情報は兄貴と慕う師匠から直接もらう。その的中率は80%を超える、という。
「見る観点が違いますから負ける気はしません」
1日に稼ぐ目標金額は3万円。ほぼ毎日朝から晩まで打って一月に稼ぐ金額は粗利で100万円。
歌手が宣伝している関西の大手ホールはプロからすれば一番ありがたい店だという。
「グランドオープンはプロを喜ばせてくれる一番甘い釘や設定です。でも、プロがいても儲かっていると思いますよ」
地下ホールながら一世を風靡した関西の大型店は、当時の面影は残っていない。
「4号機時代北斗の全台6というイベントをやったことがありましたが、ほぼプロとウチコばかりでした。グランドオープン前後の近くの漫画喫茶は寝泊りする彼らで満室ですよ」
先日、グランドオープンしたスロ専での話し。1週間で客は半減しているがオープン当初はプロ集団が占領していたという。
それと、素人、ライトユーザーのプロ化が加速して行っているとも。
「ジジババでもしっかり目押しができるようになった。年寄りが徒党を組んで粘るのでハイエナもできない状態になってきている。大学生も徒党を組んでいる」
パチンコは技術介入ができるのが本来の姿だったが、それがプロが始めたひねり打ちで出玉を稼ぐようになった。
ひねり打ちをやるかどうかで大きく出玉に差が現れるようになったので、その対策として店はハウスルールでひねり打ちを禁止する措置を取らざるを得なくなった。
「プロが業界を潰していますよ。私は将来海外で暮らすことを目標にその資金をためるために、細く長くやっていくつもりですが、軍団は太く短くですから、稼げるときに一気に稼ぎにかかる。これでは店が持ちませんよ。平日も知り合いのプロしかメダルを出していません」
プロも客のうちとして見るのか、それとも排除するのか。業界としては悩ましい問題だ。
要はプロが勝てる情報をホールが出しすぎた結果でもある。
過ぎたるは及ばざるが“ゴト師”。
情報は必要最小限に抑えるべきだ。

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