7月26日現在、金1グラムの価格は4266円だ。これは毎日のように変動している。
警察庁はこのところ、一物一価と等価交換の徹底について指導を繰り返している。
それによると、風営法における唯一適法な賞品提供方法は「市場価格」に基づく「一物一価」の「等価交換」である、としている。
これに対して、警察庁内部から東京の金賞品は整合性が取れるのか、と疑問が湧いている。もちろん、生活安全局の人間ではない。
東京の1グラム金賞品は5000円で交換されている。
1グラムの金は現在、約4200円で販売されいる。つまりこれが市場価格であるが、4200円と5000円では800円もの差がある。
明らかに市場価格とはいえない。
「缶ジュースは120円で販売されていて、30玉で交換されている。これを140円、35玉で交換した取締りの対象となるような問題だが、東京の金賞品はこれだけ市場価格と乖離しているのに取締りの対象にならないのは、不思議な話だ。玉川課長補佐の話は明らかに整合性が取れていない。しかも市場価格より高く買い取っていることは、何よりも射幸心を著しくそそることになる。この問題はどう弁明するのか。警察庁も縦割り社会なので、他の部署の人間が口を挟む問題ではないが…」
景品の買い場から暴力団排除が全国で一番遅れていた都遊協が、暴排の一環として作ったTUCの特殊景品が市場価値の高い金地金だった。当時、全国の特殊景品は商品価値のないようなものが多かったので、その批判をかわすためでもあったものと思われる。
スタートした当初はそれでよかったが、想定外だったのが金価格の高騰だった。
1グラムの大景品をTUCに持ち込むよりも、金買取所へ持ち込んだ方が高く買い取ってもらえる逆利ざや現象が2007年ごろに起きた。
その対策として段階的に大景品の価格が2500円、3500円、4000円、5000円と変遷してきた経緯がある。
変動相場制の金地金を採用することで、ある程度の価格の変動は予測できていたかも知れないが、ここまで一物一価と等価交換の徹底が指導されるとは、身内の警視庁も予想していなかったことなのかも知れない。
市場価格に基づく一物一価での等価交換が適法とする中、警察庁は東京の金賞品についてはどういう見解を示しているのだろう?

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