平成3年のピーク時の競輪人口が2745万人いたものが、平成22年には535万人にまで減っている。
それに伴い売上げも平成3年には1兆9300億円に達していたものが、平成22年には6350億円にまで下がっている。
公営ギャンブルの中でも直近4年の売上げの減少率が突出して高いのが競輪である。
減少理由は車券購入者の固定化と高齢化が挙げられる。平成3年の平均年齢が49.8歳に対して、平成21年では57歳にまで上がっている。来場者の半数が60歳以上である。
平成21年は48の競輪場のうち12が赤字だが、平成28年には全競輪場が赤字に転落する、と予測されている。
売上げが減少している競輪事業を継続可能としていくためのあり方を検討する経済産業省の諮問委員会である「産業構造審議会、競輪事業のあり方検討小委員会」が6月に発表した結果は、悲惨なものだった。
供給過剰で経費削減しても黒字化維持が難しく、競輪場を半減しなければ競輪そのものが消滅してしまう危機にさらされている。
小委員会は競輪が衰退していく理由の一つとして、競艇に比べて広告量が少なかったことを挙げているほか、新規顧客を獲得する有効な手段を講じてこなかったことも指摘している。
さらに、競輪業界が獲得したい具体的な顧客のイメージができていないだけでなく、新規顧客にフィットする広告手段を取ってこなかったことも衰退要因としている。
では、競輪業界が行ってきた新規顧客獲得方法はどのようなものだったのか?
次のようなことを行っていた。
1.新規選手登録数の倍増
2.競輪場での各種イベント
3.重勝式車券の発売
4.ミッドナイト競輪
これからの課題としては新規顧客として外国人観光客の誘致やそのための情報発信をしていくことが必要になってくる、と提言している。
客層の固定化、高齢化はパチンコ業界と同じ課題であり、新規顧客が開拓できないのはこれまた同じ悩みである。
競輪は公営ギャンブルのため、主催するのは地方自治体だ。市場規模に併せて、競輪場の数を減らすことが生き残り策とは展望もないが、パチンコ業界は民間経営なので、簡単に店舗数を減らせば解決できる問題でもない。
かつてはチケットを取ることも難しいといわれた宝塚歌劇でさえ、15年後にはなくなるのではないか、といわれるぐらい客数が減っている。
ここでもファン層の固定化、高齢化が見られる。
では、宝塚ファンが減っいく理由は何か?
それは地上波で宝塚公演が放送されなくなって宝塚に興味を持つ若い世代が育たなくなったことや、宝塚劇場に隣接していた宝塚ファミリーランドが閉園されたことで家族連れで訪れる機会が減ったことなどが挙げられている。
どんな業界でも若い世代が育たない商売は衰退していくだけである。
パチンコ業界もメーカー、ホールのそれぞれの利害を超えて、新規顧客の開拓に本腰を入れないと、今のパチンコ業界を支えている世代が消えるころには、業界も霧散していることになる。
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