ついていない時はついていない。2年後に会社が倒産。次の新天地として就職したのが全国大手のホール企業だった。ここで初めてパチンコ業界のことを一から学ぶことになる。計数管理も覚えた。
2年ほどでこの会社を辞め、地元のホール企業に転職。年齢も不惑の年を迎えるころになった。
このAさんは自店の6店舗をことごとく立て直し、現在は7店舗目に着手している、という。
では、どうやって立て直しているかというと、スーパー時代のことを実践している、という。
スーパーへ買い物に来るお客さんといえば、大抵が夕食の食材を求めて買い物に来ているのだが、中には献立が決まっていないお客さんも少なくない。
主婦は毎日夕食を作らなければならないので、毎日の献立に大いに悩んでいる。そんなお客さんから「今日、何にしたらいい?」と相談されることも日常茶飯事。
そんな時は具体的に献立を教えて、それを作る食材も、「これとこれ」というようにアドバイスしていた。
今でこそ、スーパーの中には夕飯の献立レシピをプリントアウトして、自由に持ち帰られるようにしているケースもあるが、20年前はそんな気の利いたサービスをしてくれるスーパーはなかった。
ホールでも同じような悩みを持つお客さんがいることに気づいた。
海ファンはそれしか打たないお客さんもいるが、今日はどの台で打ったらいいか、結構悩んでいる常連客がいる。
お客さんの方から店長に「今日はどれがいい?」と聞いて来るようになった。勝っても負けてもお客さんの責任。とはいえ、信頼関係の出来上がった常連客に対してはアドバイスをするようになった。
ま、この一文で噛みついて来るコメントが増える気配だが。
また、オシボリは安物から厚手の高級品に切り替え、常連客が来店するとホットかアイスの好みのオシボリを席まで届けることで、特別扱いをされていることに優越感を感じるようになり、それが稼働アップにつながっていっている。
しかも、4円の稼働を上げる店長として地元では結構有名な店長のようだ。
ただし、スーパーマンではなかった。パチンコの稼働は上げられるのだが、スロットの方は成績を残せないようだ。
このやり方は年配客には通用するが若者には通用しない、ということかも知れない。

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