最初の問い合わせは2017年9月。オンラインカジノやスポーツブックを紹介する海外のウェブサイトから、広告掲載の依頼が舞い込んだ。リンク付きの記事掲載や、自社サイトへ誘導するバナー広告といった内容だった。
それからも同様の動きは続く。2019年6月にはスポーツベッティング系の海外企業から、また同年9月には「○○○カジノ日本支社代表」を名乗る人物から、「日本市場に本格参入したので、サービス紹介記事を出してほしい」と打診があった。
2020年4月にはオンライン特化のマーケティング会社から、提携関係の打診が届いた。誘導先は有名なオンラインカジノサイトで、完全にそのための広告媒体として日報を位置付けていたようだ。
当然、これらの依頼はすべて無視した。なぜなら、今ほどオンカジが社会問題化していなかったが、日報がうさん臭く見られることに加え、日報のニュースにならないニュースの宝庫というテイストを崩したくないという思いがあったからだ。
にもかかわらず、ここまで執拗に広告の打診が来るということは、彼らはギャンブルに関連するネットメディアを血眼になって探していたことが伺える。言い換えれば、「使えそうなメディア」なら何でもよかったのだ。
こうした動きは現在、社会問題化している。2025年7月13日付の産経新聞「論点直言」欄では、「オンラインカジノ禍をどう防ぐか」というテーマで、静岡大学の鳥畑与一名誉教授が「サイトへの接続遮断が有効」と指摘。さらに、オンカジの急拡大を支えてきた背景のひとつとして「アフィリエイターの存在」を挙げている。
SNSや動画サイトを通じて「オンラインカジノは儲かる」「簡単に稼げる」といった甘い言葉でユーザーを誘導し、その見返りに報酬を得る仕組み。こうしたビジネスモデルが、犯罪の温床になっているのは明白だ。
もし日報が当時、あの広告依頼を受けていたとしたら、結果的に犯罪の片棒を担いでいたことになる。それがたとえ“おいしい話”に見えたとしても、いや、だからこそ断らなければならない。
これまで、パチンコ業界に関係する企業からの広告依頼には応じてきたし、それ自体を否定するつもりはない。業界の一端を担う企業の取り組みを紹介することには一定の意義があると考えている。
だが、いくら「合法」をうたっていても、日本国内で明確に違法とされるオンラインカジノを正当化する記事や広告には、さすがに乗れない。そこには一線があるし、それを越えた時点でこのブログが持っていた意味が薄れてしまう。
個人でやっている小さなブログに過ぎないが、それでも「自分なりの筋」は守っていきたいと思っている。それが、これからも書き続けるうえでの最低限のルールだ。
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