パチンコ日報

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業界初の国政挑戦が示した次の一手

石破内閣への強い逆風が吹き荒れる中、パチンコ・パチスロ業界が一丸となって挑んだ国政への第一歩は、残念ながら実を結ばなかった。業界人として初の国会議員誕生を目指した阿部やすひさ候補の挑戦は、8万8368票で今回の参議院選挙でも届かなかった。

パチンコ業界が推した前回の参院選の木村よしお氏が11万3943票、前々回の尾立源幸氏が9万2881票だったことを考え合わせると業界の一丸力・基礎票が問われる結果となった。

しかし、その敗北が意味するところは、単なる「落選」ではない。むしろ、これまでとは違う層が動き出したという点で、大きな転機とも言える選挙だった。

とりわけ注目されたのは、若手業界人たちの間から上がった、現実的かつ戦略的な異論の声だった。

「なぜ自民党からなのか?」

そう語ったのは、ある若手グループの関係者だ。今回の選挙前から、自民・公明連立の与党が過半数割れの可能性が囁かれていた中、彼らは与党との距離感に疑問を呈していた。

「政権与党でなければ法律は動かせない」という従来の業界論理は根強い。しかし若手たちは、長期的な視点で見た時、その選択が本当に業界の未来にとってプラスになるのかという問いを突きつけている。

「5年前に参政党ができたとき、誰も相手にしなかった。けれど、今回あそこまで票を伸ばした。5年後、10年後に業界の声が届く場をつくるなら、今から“無視できない政党”とともに動き出すべきではないか」

その背景には、政党選び以上に業界全体への深刻な危機感がある。

「いまの機械の価格では、業界は縮小する一方。もっと低価格で導入できて、遊ぶ側のコストも抑えられる機械を考えるべきだ。たとえば、昔の雀球やスマートボールのような、射幸性に頼らない遊技をもう一度定義しなおすところから始めたい」

この発想の本質は、単にコスト削減にとどまらない。遊技の原点に立ち返り、これまでの4円パチンコや20円スロットといった射幸性偏重の運営から脱却し、安心して安く遊べる空間を提供することで、新しい客層を呼び込もうという提案である。

実際、参政党が今回、全国に候補者を擁立し、一定の支持を得たように、ホールにも全国規模で「新しい価値観に基づいた店舗」が点在することで、業界の再起動の道筋が見えてくるのではないか。低貸し客を4円、20円でも遊べる環境で取り込むことを狙っている。

もちろん、これは理想論ではない。現状の高射幸性・高価格路線では限界が来ているというのは、すでに多くの経営者も感じているところだ。低貸し営業も限界に近づき、収益構造の見直しが急務となっている今こそ、「遊技の再定義」が求められている。

今回の選挙結果が示したのは、「終わり」ではない。「始まり」である。かつて無視されていた新政党が力を持ち始めたように、これまで見過ごされてきた若手の提案が、業界の未来を切り拓く可能性を秘めている。

政治と業界、遊技機と客層、税と景気。そのすべてをつなぐ視点で、次の5年を見据える時が来ている。



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