パチンコ日報

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ついふらっと入りたくなるホールの作り方

「流浪する消費者たち」というテーマのレポートがある。

「流浪」という言葉には、「所定めず、さすらい歩くこと」という意味がある。また、「流浪する」という言葉には、「はっきりした目的地をもたずに、あちらこちらに旅すること」という意味もある。

こうした言葉の持つイメージからは、放浪の旅人や住所不定の生活者などが連想されるかもしれない。しかし、実際には現代の都市生活の中にも、この「流浪」を体現する人々が存在する。レポートの「流浪する人たち」とは、100均ショップの愛好者たちのことだった。

100均マニア、いわゆる「100均中毒者」は、特に必要なものがなくても、街中で100均を見つけると、つい吸い寄せられるように店内へと足を踏み入れる。

マニアの目的は、見たことのない商品を発見することにある。店内をくまなく見て回り、時には1時間近くも滞在することも珍しくない。SNSを活用し、TikTokなどで「100均オススメ5選」などの動画をチェックし、その情報をもとに新たな発見を求めて100均を訪れる。

このような「100均流浪人」の行動パターンを分析する中で、興味深いデータが浮かび上がった。それは、60代以上の女性の中に、100均のヘビーユーザーでありながら、同時にパチンコを趣味としている人が一定数存在するという事実である。

さらに、こうしたパチンコ好きの100均マニアは、旅行先や見知らぬ街でパチンコ店を見つけると、ついついふらふらと入店してしまう傾向があることも分かった。

このデータをもとに考えると、彼女たちの行動には共通点が見えてくる。それは「新しい場所への好奇心」と「手軽に楽しめる娯楽への親和性」である。

100均ショップもパチンコ店も新しい商品や新しい遊技機に出会えるという点で共通している。この点に着目した一部のコンサルは、これを「ついふらっと入ってしまう消費行動」として分析し、店舗の集客戦略に応用している。

実際、この「ついふらっと入ってしまう心理」を活用することに長けたコンサルは、消費者が無意識のうちに足を向けたくなるような店舗設計やマーケティング手法を得意としており、その知見を活かしてさまざまな業界で集客支援を行っている。

そんな中、昨年、あるホール企業から初めてこのコンサルに依頼が舞い込んだ。買収したホールの再生プロジェクトの一環として、「どうすれば新規客がふらっと入りたくなるか」という相談だった。これまでパチンコ業界とは無縁だったコンサルタントは、まず都内のホールを徹底調査し、店舗の外観写真を撮影した。

その結果、ある決定的な問題点が明らかになった。それは、「新規客を誘う要素が皆無である」ということ。ホールの店頭には、常連向けのイベント告知や出玉情報が掲示されているものの、それらはすべて既存のファン向けの内容であり、新規客が興味を引かれるものではなかった。

コンサルタントはこう指摘する。

「新規客を増やすには、まず『店に入りたくなる仕掛け』が必要だ。たとえば、店頭に『新聞全紙が無料で読めます』と大きく掲示するだけでも効果はある。新聞代を節約したいサラリーマンや高齢者にとっては魅力的な要素になるだろう。新聞にはネットにはない価値ある情報が詰まっているため、それを提供するだけでも店頭の印象は大きく変わる」

ホールの最大の弱点は、店内の様子が見えないことによる「ブラックボックス化」である。

一般の通行人にとって、ホールは何を提供しているのかが分かりにくく、心理的なハードルが高い。したがって、「つい入ってみたくなる」仕掛けを用意し、それを効果的に告知することが求められる。

こうした「流浪する消費者」の心理を理解し、店舗のデザインやマーケティングに反映させることで、新たな集客の可能性が開ける。

100均マニアもホールの利用者も、根底には「新しいものを発見したい」という欲求がある。この心理を巧みに利用することが、集客戦略の鍵となる。


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