パチンコ日報

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優秀な社員がホール現場で引き起こした「確認強迫」という壁

中途入社で30代の男性が、あるホール企業に入社してきた。新卒でパチンコ業界に入り、その後ホール企業を転々とし、業界歴は8年。今回が3社目だった。

1カ月の試用期間を無事に終え、正社員に登用された。無遅刻・無欠勤。新卒で入社したのが大手ホールだったこともあり、基本的なホール業務は一通り身についている。接客態度も丁寧で、即戦力として現場の評価は高かった。

ところが、3カ月ほど経った頃から、店長はある行動に違和感を覚えるようになった。更衣室で、彼がロッカーの鍵を何度も何度も確認している姿を目にしたのだ。一度閉めては確認し、また触っては確認する。その回数は常軌を逸していた。

その“癖”は、やがて表周りの業務にも現れた。台トラブルでドアを開け、対応が終わって閉める。通常なら鍵がかかったかどうかの確認は1〜2回で十分だ。しかし彼は、20回以上も繰り返し確認し続けた。その様子に客は呆れ、当然のようにクレームが入った。

こうした事態が数回続き、店長は頭を抱えた。能力や勤務態度に問題があるわけではない。しかし、このままでは明らかにクレームの火種となる。

鍵を何度も確認する行為は、強迫性障害の代表的な症状の一つである「確認強迫」に該当する。店長が理由を尋ねると、彼はぽつりと打ち明けた。最初に入社した大手ホールで、台のドアが完全に閉まっていなかったことがあり、その際、上司から激しく叱責された。その経験が強烈なトラウマとして残っているのだという。

店長は理解しながらも、現実的な判断を迫られた。現状では、表周りに出すことはできない。女性社員であればカウンター業務への配置転換という選択肢もあるが、男性社員の場合、受け皿は限られる。処遇に悩まざるを得なかった。

対処法としては、「確認は1回、もしくは2回まで」と明確な上限を設定し、行動を段階的に制限していく方法と、精神科や心療内科での治療を並行して行うことが、最も確実とされている。

問題は、本人の努力だけでは解決できないケースがあるという現実だ。ホール現場はミスが許されない環境であるがゆえに、過去の叱責が心の傷となり、別の問題を生み出すこともある。優秀であるがゆえに起きた、この“歪み”を、組織としてどう受け止めるのか。現場の管理職には、難しい判断が突きつけられている。


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 中学生の頃、同じような経験があります。
    就寝前に時計の位置、カーテンの閉まり具合、ベッドメイキング。布団に入っては、気になって起きて確認し、を何回も繰り返す。
    私は今は治りましたが、今は新入社員に気になる症状がありました。
    製造業に転職してきた若者なのですが、作業で失敗した際に手が震えているのに気づきました。それも毎回。
    自分の体験を話したうえで事情を聴くとやはり前職で辛い思いをしたようです。
    で、その症状がどうやって解決したか、と言うと私が失敗するたびに症状がなくなっていった、という私にとっては不名誉な解決方法でした(笑)
    みんな失敗するよ。でも同じ失敗はしないようにしようね。と言ったら、その症状は完全になくなりました。
    ただし、最近タメ口をきいてきたので、しめようと思います(嘘)
    通りがかり  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 通りがかり

  3. 昔、陸自自衛隊上がりを雇いました。ホール回り時に集団行進みたいな歩き方でお客様より目障り、イライラする…クレームが続出。ホールでの歩き方を教育しました。
    猫オヤジ  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 猫オヤジ

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