パチンコ日報

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パチンコホール×福祉。居場所としての進化が未来を拓く

かつて圧倒的な存在感を誇ったCD・DVDレンタルのTSUTAYAは、時代の波に飲み込まれ、直近8年間で約800店舗を閉店した。原因は明白で、NetflixやAmazon Primeに代表されるサブスク型動画配信サービスの台頭だ。借りる手間、返却のわずらわしさ、そして時間の制約──レンタルビジネスそのものが、生活スタイルの変化に対応できなかった。

TSUTAYAも動画配信サービスで巻き返しを図ったが、定額で視聴できるのは全体の3割、残り7割は別料金という仕組みが利用者の不満を招き、成功とは言えなかった。そこで新たな道として打ち出されたのが「蔦屋書店」への業態転換だ。

スターバックスの併設、文具や雑貨の販売、カフェラウンジ、小児科や動物病院との連携、さらにはシェアオフィスまで──蔦屋書店は書籍を売るだけでなく、「長く滞在できる空間」として再スタートを切っている。

もっとも、読書離れが進む中で、大型書店としての未来は決して明るいとは言えない。本は今やAmazonで買う時代であり、アナログレコードが一部ファンの間で再評価されても、音楽の主流が配信サービスに移ったように、「本屋で本を買う」スタイルが主流に返り咲くことはないだろう。

それでも、蔦屋書店が示した「業態を超えた複合化」「滞在価値の提供」という発想は、今のホールにとって重要なヒントを含んでいる。

パチンコ業界も「オワコン」と揶揄される時代にある。遊技人口は減り、若年層は興味を示さず、高齢ユーザーも年々減少。今の営業スタイルで顧客を減らしているのであれば、何かを根本的に変えなければならない。

TSUTAYAがそうであったように、ホールも「遊技そのものの提供」だけで集客する時代ではない。例えば、カフェ、シェアオフィス、フィットネス、あるいは健康や福祉との連携など、異業種とのコラボによって地域の「居場所」としての機能を拡張できないだろうか。

中でもひとつの方向性として浮かび上がるのが、「福祉」との連携だ。現在の高齢者の客層と親和性は極めて高い。

例えば、ホールの一部を地域の高齢者向けの健康増進スペースや介護予防のための機能訓練施設として転用する。地元の社会福祉法人や医療機関と連携すれば、デイケアとの併設も視野に入る。ホールは広くバリアフリー化されており、駐車場も充実しているため、車椅子の利用や送迎車の運用にも適している。

もちろん、ホールが即座に福祉施設になるわけではない。しかし、遊技の片隅に健康測定機器を設置したり、高齢者向けセミナーを定期開催したりするなど、「健康と遊技」の共存は十分に可能だ。福祉事業者にスペースを貸し出すだけでも、地域との接点をつくり直す第一歩になる。

高齢化社会が加速する中で、地域には「通える場所」「集まれる場所」「生きがいを感じられる場所」が不足している。ホールがその受け皿になることで、業界の社会的価値は再定義されるだろう。

パチンコ業界の未来は、もはや射幸性の強化に頼る段階を越えている。今こそ「遊技×福祉」という異業種融合によって、地域の「居場所」としての存在感を取り戻すときではないだろうか。



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