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ホールにおける危機管理

日大アメフト部の選手が覚醒剤と大麻を所持したとして逮捕された事件で、別の複数部員も大麻を所持していた疑いがあるとして、警視庁は大麻取締法違反容疑などで東京都中野区の寮を再び家宅捜索した。

日大はアメフト部を無期限活動停止としたが「部員1人の個人犯罪」と断定。「連帯責任を負わせることは多くの学生の努力を無に帰することになる」などとして、まだ全容解明の前に独時で、わずか5日後の10日に解除していた。現在は再び、数日前から活動を休止しているという。

関東学生連盟は「逮捕された部員以外の部関係者全員が違法薬物に潔白であると保証できない」など4つの理由で「当面の間の出場資格の停止」を科されており、既に今季リーグ戦の第2節までが中止になっている。

2度も家宅捜索を受けたことに対して、林理事長の会見はなく、理事長や澤田副学長に対する取材も断ると、としている。

最初の記者会見で林理事長は事態を把握していなかったことを露呈すると共に「スポーツに対して遠慮があった」などと述べている。

大学には自治権がある。そのため大学内の問題について、外部から干渉を受けずに、大学構成員により意思決定を行い、管理、運営することができる。それにしても、日大の危機管理能力は0点といってもいいのだが、皮肉なことに日大には全国でも3大学にしかない危機管理学部がある。

危機管理学部では次のようなことを学ぶ。

生活のすぐ隣に潜むリスクや自然災害、国際情勢といった非日常のリスクまで幅広く学び、緊急事態発生時に求められるリーガルマインド(法的な思考により問題を解決する能力)とリスクリテラシー(危機管理能力)を育成する。

カバーする領域は次の4つ。

①大規模災害、大規模事故のリスクに対する住民の安全への取り組みに焦点を当てた災害マネジメント領域。

②身近なトラブルや事故・犯罪から人々の生活を守るパブリックセキュリティ領域。

③海外の旅行や活動において必要とするリスク管理を学ぶグローバルセキュリティ領域。

④SNSでのトラブルやリスク。インターネットでの犯罪を取り上げる情報セキュリティ領域。

危機管理能力とは日々その重要性を増しており、様々な分野で活躍舞台を広げている。リスクを解明する知識。安心を創出する行動力。そして何度でも立ち上がるレジリエンスという復元力。それは身近の人の暮らしを守り、未来の起こり得るリスクの被害から多くの人を救う能力。危機管理学部は危機管理のスペシャリストを養成する。

ここまでが長い前振り。本題はここから。

Aさんは危機管理学部を卒業して、一般企業を経て現在はホール企業の本社勤務で危機管理を担当する部署で働いている。社内では危機管理学部の出であることは知られている。それもあって日大のアメフト部の不祥事で大学側の危機管理能力が備わっていないことが露呈して、肩身が狭い思いをしている、という。

「自分の言うことに説得力がなくなった。店舗視察へ行っても立場がない。今まで偉そうに言ったことが言えなくなった」と落ち込んでいる。大学の対応と本人も能力は別物であるはずだ。しかし、本人は危機管理の部署を離れたいと考えるようになった。

マルハン厚木北店の駐車場火災は建物の構造上、スプリンクラーの設置義務はなかったが、「危機管理の立場からすると付けておくべきだった」との見解を示す。想定される危機に対しての準備=転ばぬ先の杖。危機管理の基本だろう。

本論は事故が起こった後だ。危機管理が出来ている会社は、いざとなっても迅速かつ適切な対処ができる。


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