パチンコ日報

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いよいよメーカーも再編時代へ

パチンコ筐体の大型化はいつになったら収束するのか? それはメーカー次第ということになる。大型化の先鞭を切るのが2014年にリリースされたサンセイの「CR牙狼 金色になれ」だ。当たり演出は「ホールにいる仲間と共に大当たりの喜びを共有」をコンセプトに、台の上部に収納されていた”牙狼”の顔がせり出してくるという演出で、誰よりも腰を抜かしたのが同業遊技機メーカーだった。

「畳んでいたものが飛び出すわけですから、やられた!というのが率直な感想でした。牙狼を起点に筐体の大型化が始まりました」(メーカー関係者)というように、筐体の大型化は既に9年も続いている。10年ひと昔、そろそろ筐体の大型化に終止符を打つ頃ではないだろうか。

ホールもユーザーも望んでいない筐体の大型化をここまで続けるのはメーカーのエゴでしかない。そもそも取り付けるのに、重たすぎて1人では無理。2人ないし3人がかりとなるとそれだけ、人件費も嵩むというものだ。

筐体の大型化がエスカレートするあまり、ついには、ホールがせっかく取り付けた大型液晶のデータ表示器をすっぽり隠してしまった。ユーザーの利便性をぶち壊しても、我関せず。やっていることが本末転倒だ。

メーカーが不評の大型化を止めないのは、大型化しているので値段が高くなっても仕方ない、というホール側の心理を巧妙に操るためのものでもある。ここが一番の理由だろう。

遊技機の大型化がいいのなら、スロットだってそうなるところだが、今のところは静観を決めている。

パチンコが筐体の大型化を続けるのは、それだけパチンコの新台の販売台数が右肩下がりになっているからだ。ホール軒数がどんどん減っているわけだから、当然のことなのだが、販売台数が減っても売り上げを確保するには1台当たりの値段を上げるしかない。値上げしてもホールから文句が出ないようにするには付加価値をつけるしかない。それがおもちゃギミックの数々だ。

2012年には新台が240万台も売れていたのに、2022年度は101万台にまで落ち込んでいる。この10年で半減以上だ。

遊技人口が増えなければ、ホール軒数も回復しない。遊技人口が増える努力を業界がやる気配もないとなると、次にメーカーを待ち受けているのは、メーカーの再編しかない。

オワコンと言われて久しい百貨店業界は、地方の百貨店の閉店ラッシュに始まり、生き残った大手同士が手を組み業界再編を果たしている。パチンコ業界はそもそもメーカーの数が多過ぎる。生き残りをかけて、メーカーの再編時期に入っている。グループ化することのメリットは、無駄な競争を止めることで共倒れになることを阻止できる。グループ間での機歴販売なども可能になる。


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