どういうことか?
「1000円で30分は遊べるパチンコ台の企画です。それはセブン機でもなければハネモノでもない。ただネックになっているのが遊技機規則で、今の規則ではこれが作れないようです。しかも定価は22万円に抑えています」(事情通)
パチンコ業界のメーカーの悪いところは、これまで末端のユーザーの声は無視してきたことだ。
「パチンコ、スロットの出玉だけで生計を立てる者の育成が全て。その1台の生涯稼動にて客が根本的に勝てないから」というような意見は論外としても、一般的なマーケティングでは企業はユーザーの声をどんどん吸い上げていく。
これは、見込み客への参考情報になるだけでなく、商品やサービスの改善にも活用できるからだ。ユーザーの感想は全てが好意的なものではない。なかには不満や厳しい意見もあるが、ユーザーが抱えている課題や問題点を知るきっかけにもなる。
ユーザーに不満や要望があったら、まさに改善のチャンスなのだ。ユーザーの声には、顧客が商品やサービスに求めていることが反映されているため、企業は顧客ニーズにあわせて戦略を立てることができる。このように、ユーザーの声は、企業のマーケティングを改善するための情報になる。
それこそ日報のコメント欄は、ユーザーの不満が満載された宝庫だ。これらを一つずつ改善していくだけでも新規ユーザーの開拓につながるのに、それをやってこなかった。
そういう状況の中で、企画段階とはいえ、ユーザーは1000円で30分以上遊べて、ホールは22万円で新台が買える。新規客の開拓のためには、こういう機械が必要なのだという意気込みが伝わってくる。
22万円ではメーカーは儲からないかもしれない。1000円で30分以上も遊ばれてはホールも儲からない。こんな儲からない機械はいらない、というちんけな考え方は一旦捨てなければ、新規客の開拓などできるはずもない。
新規開拓するには初心者でも安心して打てる遊技機を揃えることが先決である。1000円で30分遊べることをコンセプトにしたパチンコ台の登場が、起死回生策の一つになるかも知れない。

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