かつて、2円に成功したホールでは「新台が半額で遊べる」をキャッチフレーズに、2円で息を吹き返した。
同ホールを視察したコンサルは「立地的に見てもユーザーの絶対数が多いことが挙げられる。1/250のライトミドルに人気が集まっている。4円は打てないけど、1円は打ちたくない客層に2円が受け入れられている。市場的に強いので2円が受け入れられているが、長続きするかどうかはまだ分からない」と分析する。
4円から落ちこぼれる客の受け皿として2円を成功させたいが、2円より1円の方が遊びやすい。
なぜ、パチンコ業界で2円は成功しないのか? このテーマに心理学者が迫った。
1.5.10.50.100.500.1000.2000.5000.10000
この数字は日本の通貨の単位である。
この中で馴染みが薄い2000円札紙幣は、2000年のミレニアムと沖縄サミットを記念して、当時の小渕恵三首相の発案。森内閣の時に発行されたものだ。
日本人は1と5の単位に慣れていたので2の単位は馴染みが薄く、計算するときに面倒くさくなる傾向がある。
2003年以降は発行も中止されており、2000円札が市場に流通することはほとんどない。ただ、沖縄サミットを記念して発行された2000円札の表面には沖縄の象徴である守礼門が描かれていることもあり、今でも沖縄では流通している。
「沖縄は日本に返還されるまでドルだった。ドルには20ドル紙幣があるので、沖縄県民には2という単位に抵抗がない」(心理学者)
また、通常の自販機では2000円札紙幣対応が少ないが、沖縄では2000円札対応の自販機が数多く設置されていることが、2000円札が流通している要因でもある。
「2000円札紙幣が定着しなかったように、2円パチンコも定着しなかった」と心理学者は結論付ける。
確かに、日本人は1と5の方が計算しやすい。その論理からすると5円パチンコなら流行るのではないかとの推察もできる。スロットの低貸しは5スロである。
ここは法改正が必要となるが、5円パチンコにすればパチンコ業界の未来も拓ける、というものではないか。
1パチから0.5パチ、0.2パチとデフレが進む一方だが、そこから脱却するには、こうした逆転の発想が必要になってくる。

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