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現状の売り上げで新台の適正価格は22万5000円

ダイナムの2018年3月期決算は減収増益だった。

内訳は貸玉収入7,750億6,000万円(前期比5.2%減)、営業収入1,520億9,200万円(同3.0%減)、税引前当期利益168億400万円(同13.3%増)、当期利益109億2,500万円(同17.4%増)の減収増益だった。

端的に言えば4パチの売り上げ低下は依然としてして続いているものの、機械代などの営業経費を削ることで利益を出していることが分かる。

4円が主体の時代、ホールは新台を我先にと大量導入したしたものだ。ところが、1円が主体になるにつれ、新台を買うことが稼働、売り上げに貢献しないことに気づき始めるが、新台の呪縛から解き放たれるまでにはまだ少し時間を要した。

「ピーク時に年間4億円の新台を買っていたホールさんが、今はその半分の2億円まで機械代を削減したんですが、最終的に残る機械代を抑えた今の方が利益は多い。新台を買った分、利益が上がっていないことに気づき始めたのは7~8年前です。新台を買わなきゃいけないという恐怖心も今はありません」(メーカー営業マン)

1台40万円前後。各種値引きで35万円ぐらいの新台が暫くすると15万円で中古が買える。となれば、急いで買う必要もなくなる。値段が下がる中古になって買ってからでも遅くない。

新台を買っていたのはホールのある種の見栄でもあったが、今や見栄でホール経営はできない。

「1円コーナーや中古機購入の恥ずかしさがなくなったのはダイナムのお蔭です」と話すのは九州の中堅ホール店長。

このホールで現状の売り上げから新台の適正価格を試算したところ、22万5000円という数字が弾き出された。

「新台が全台この価格で買えたら営業がものすごく楽になる。お客様を飛ばす無理な回収営業をしなくても済みます。40万円の新台を最初は4円で使って、それを1円に回す営業もとっくに限界が来ています。肝心の4円にお客様がいないのですから」(同)

ホールは機械を買わないことが利益に直結することに気付いている。それが日工組の200万枚割れの証紙発給枚数やメーカーの減収減益決算に如実に表れている。

「大手ほど機械のやりくりがうまい。チェーン店移動で上手に回しています。でも、未だに何も考えないで新台を買ってくれ中小はあります」(メーカー営業マン)

メーカーの新台販売計画は、新基準機時代になる今年は、出玉性能に優れる旧基準機の販売で凌いでも、この先に明るい材料は見当たらない。

サミーとユニバーサルのように部材の共同開発をするなり、工場の共同利用などメーカーもコスト削減を図るか、ホールの営業が楽になる22万5000円の機械を作るかしないと生き残れない。

パチンコ業界でメーカーに就職することは花形だったが、それも過去の話になってしまうのか?



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