パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

自主的に行えるのめりこみ対策の提案

警察庁が募集していた改正風営法のパブリックコメントに対して、警察庁の見解を示した。ほぼ、原案通りの規則改正となったが、「出玉情報等を容易に確認できる遊技機に係る規格の追加について」の項目で、新たにベースメーターをつけることは遊技機の高額化するのではないか、という懸念に対して、警察庁の回答がこれだ。

今回の改正は、「遊技球数表示装置」、「遊技メダル数表示装置」に係る規格を追加するものであり、遊技機への当該装置の設置を義務付けるものではないことから、業者等に負担を課すものではありません。
この回答はビックリすると共に、日工組メーカーは安堵の胸をなでおろしていることだろう。パチンコメーカー関係者が「パチンコのベースメーターは意味がない」と言っていた意味がようやく分かった。

ベースメーターの規格は追加するが、義務付けるものではない、というのは見事なまでの落としどころといえよう。国会議員の提案は聞き入れるが、義務化はしない。「義務化しないのなら意味がない」と提案者は怒り心頭だろう。

警察庁は「ぱちんこ等の依存防止対策については、今回の改正により、出玉規制の強化だけでなく、依存問題に係る相談窓口の情報提供等の依存防止対策を営業所の管理者の業務として位置付けることとしているほか、論点整理に掲げられている、自己申告プログラムの拡充・普及、ぱちんこ等への依存問題の相談機関であるリカバリーサポート・ネットワークの相談体制の強化及び機能拡充等の課題に係る取組を推進することとしており、これらの取組が相まって、ぱちんこ等への依存防止対策が総合的に推進されるよう取り組んでまいります」としている。

風営法で定められたこれらのホールが取り組む依存症対策以外に、政界筋からこんな提案がある。

「各台に機種のカテゴリーと大当たり確率を張り出していますが、そんな表示よりも、その機種が初当たりまでに要する金額と確変がかかった場合の平均継続回数と得られる玉数を表示する方が、より依存症対策にはなるのではないでしょうか。のめりこみを防止させたいのなら、そこまでやらないとホール側の本気度も伝わりません」

のめりこみ防止にはより正確な情報が必要ということだが、それをやり切れるホールが、ホールの良心の表れでもあろう。

日工組社会安全研究財団は、直近1年間のパチンコ依存症の恐れがある人の数を約40万人と推計している。ホール軒数を1万軒とすれば1店舗当たり40人いることになる。

「パチンコ依存症を減らすための努力を行う一環として、ホールの総台数の1%を無料で遊べる台を設置する。500台のホールなら、5台は無料コーナーがある。これが依存症の人におカネを使わせないホール側の努力です」(政界関係者)

さて、この提案をホールはどう受け入れる?

昔、一発機が射幸性が高い、と自主規制して一発機をメーカーは作らなくなったが、1万円終了だった。今にしてみればかわいい金額だ。勝っても1万円なので、1万円以上打ち込む客もいない。打ち止めによる金額が分かれば、のめりこむ客もいない、ということを付け加えておこう。


人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。