全日遊連の要望を受けて筐体の大型化に歯止めがかかったのかと思いきや、メーカーは協力する意思はなさそうだ。
年々筐体が重たくなるのは、役物を動かすためにはすべてモーターが使われているためである。さらに、例えば、剣。軽くするために素材を薄くすると差すときに折れたりする。剣を補強するために中に芯を入れる。こんなことの積み重ねで筐体はどんどん重たくなる。
役物に対してメーカーが求めるのは「何か新しいものはないか?」
この要望を受けて役物屋がどんどん派手なものを作ってくる。
試作品は最も見栄えがいいものをMAXの状態で作り上げてくる。そこから、コスト計算をしながら引き算して行く。
とあるメーカーでは最終審査は社長の試打が待ち受けている。それが時には深夜からスタートすることもある。試打では必ず平常営業の渋い釘にして、客の心理を推し量る。
細かい数字までチェックすると共にリーチの信頼度のすり合わせもその場で行われる。開発はその場で答えを出してロムを作る。
遊技機規則改正が官報で発表されたのは9月4日。正式発表を受けてメーカーは開発にかかることになる。
「現行の基準で作っても何も面白くない。4時間試験をクリアするのがしんどい。なにせ、振れ幅が狭いのがネックになっています。6段階設定にしても範囲が狭いので現実的ではない。上2つぐらいでいい。設定示唆はスロットでもやっているように、当然パチンコでもやる。そこは液晶演出になると思う。それで奇数か偶数かを示唆する」(同)
改めて付加される設定についてはあまり期待できないような様子ではある。
管理遊技機についてはこう話す。
「双方向通信はあり得ないと思っていたが、これが認められたことがビックリ。依存症対策が思わぬ神風となりました。ところで、管理遊技機は本体だけでログを取る。100発打ってインとアウトのログを全部取るのが管理遊技機。極論すればホールコンも不要になる。ブドウになったら機械はストップする。それは釘調整した証拠にもなる。従って、管理遊技機はベースメーターも不要になる」(同)
さて、今回は新基準機はどこが一番に出してくるのか? 最初に出すと内規が追い付いていないので、やったもの勝ちのところもあった。後から自主規制する、というのが日工組の歴史でもある。
大手は冒険せず、中小がこっそりと仕掛けてくる?

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