常連客だったおじいちゃんがパタリと来なくなった。スタッフはおじいちゃんが来なくなったことに「病気でもしているのかな?」と心配していた。年齢的にも鬼籍に入る年なので、このままホールに来ることもないと思いながら、おじいちゃんのことも頭の中から消えかけていた。
そんなある日、スタッフの一人がおじいちゃんの元気な姿を見ることになる。何と、日本テレビの所ジョージのダーツ旅の新潟編でおじいちゃんがインタビューされていたのだ。埼玉から生まれ故郷の新潟へ引っ越していたから、来なくなったことが分かった。
おじいちゃんは元気に新潟で暮らしていたことが分かり、一安心した。
それから月日は流れ、放送から1年近く経った頃、おじいちゃんがひょっこりと店に訪れた。
「今までこの店には世話になった。今は客じゃないからいいだろう。みんなで食べてくれ」と玄米2俵を届けに来たのだった。
米は長男が作っていて、長男と東京の親せきに新米を届けに来た足で、ホールにも寄ってくれた。
新潟へ帰ってもおじいちゃんはパチンコをやっていたが、車が運転できないおじいちゃんはタクシーで往復4000円かけて1パチを打ちに行っていたが、「新潟にはろくな店がない。出る店がない」とアホらしくなって止めてしまった。
おじいちゃんのホームグラウンドだった埼玉のホールは優良店だったからこそ、しょっちゅう通うこともできた。だから、長年楽しませてくれたことの感謝の意味を込めて、長男が作ったコメを届けてくれた。
優良店がもっと増えればパチンコ業界のイメージも変わってくる。パチンコで負けたお客は、負ける頻度が高まれば、高まるほど、やがてはアンチに変わる。本当はパチンコが好きなのに、あまりにも酷い営業ぶりなので、それが憎しみに切り替わる。
イメージを調査する場合、プラスとマイナスのイメージを調べる。パチンコの場合は、ギャンブル、遠隔操作、脱税、暴力団、タバコ、騒音、生活保護、在日産業、依存症など挙がってくるのはマイナスイメージばかりで、プラスのイメージはなかなか出てこない。
そこでキーワードになるのが優良店だ。優良店とは個人によって見解が違うが、一定の尺度を設けて、それをクリアすることで「優良店マーク」を第三者が交付する。そうすれば、負け続けてパチンコアンチになるお客も減る、というもの。
優良店マーク制度を実施することも業界のプラスイメージが生まれる第一歩でもある。

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