日本の家電メーカーのサンヨーは中国企業へ売却され、シャープも台湾企業の軍門に下る。IBMも早くにパソコン部門を中国企業に売却したように、これからはパソコンもその座をスマホに取って替わられるので、かつてのように売れる分野ではない。
セミナーの内容は割愛するが、質疑応答でホールオーナーがパチンコ業界の将来について質問した。
全盛期には3000万人いた遊技人口も1000万人。ホールオーナーにすればこの先業界がどうなるのか不安で仕方ない。
ここで昨年末に一般紙やテレビでも取り上げられた検定機と出荷時のパチンコ機の釘が違っていた問題についてアナリストが言及した。
「違法機というのならその時点で撤去するのが普通。食品や車ならすぐ回収するでしょう。でも、違法といわれながらホールにはまだ設置されている。それはパチンコの違法機が即命に関わらないから。加えて、これだけの大問題が大騒ぎにならなかったのは、一般庶民がパチンコに対して無関心だから。今、パチンコをやっている人はすぐに撤去されると困るので文句はいわない」
つまり、庶民はパチンコには興味がない現状があるということを認識しなければならない、ということだ。
「パチンコは庶民の淡い夢を持たせるものだった。それがギャンブル化したことで一線を越え、夢は空虚なものだったことを感じた人が、2000万人もいた、ということ。将来的に遊技人口がプラスになることはない」と断言する。
パチンコは勝ったり、負けたりを繰り返しながらやるものだが、ある日最終的にはプラスにならないことが分かるとパチンコ熱は急速に冷めて行く。
「パチンコをこれ以上やっていたら破滅すると思った人は止める。それでも止められない人は1パチに走った。1パチ以外のお客さんはどうしていると思いますか?」
逆に質問されたオーナーは答えに窮した。
「4円のお客さんは、デパートでいえば宝石を買ってくれていた上客。業界はそういうお客さんを逃している。他でおカネを使っている人は二度と戻って来ません」
これでは将来真っ暗だ。
「パチンコ屋さんがいくら努力しても復活しません。USJはハリーポッターという新アトラクションに大投資をして業績を一気に伸ばした。本当に興味を持って打ちたくなるイノベーションを起こす様なパチンコ台が登場すれば一気に復活します。パチンコ業界はかつてその経験をしている。フィーバーの登場でインベーダーショックを一気に乗り越えた。フィーバーを超えるようなものを作ればいい」
最後は機械頼みだが、今の機械基準で革命的な機械を開発するには、外部からの血を入れなければいけない。
インド工科大学は世界の人材を輩出している大学で、Google、Apple、IBM、Amazonを始めとして、世界トップクラスの企業が同校の優秀な学生の獲得に必死になっている。
Oracle社が初任給で年俸4000万円を提示するなど、その優秀ぶりを物語っているが、同校の学生は給料よりも自分がやりたい仕事を選ぶのでパチンコ業界にもチャンスがある。

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