2015年度のパチンコ販売台数は196万9186台と遂に200万台の大台を割ってしまった。ちなみに前年の2014年度は204万5000台、さらに2013年度は222万台だったことを見ても分かるように、かつては300万台以上が売れたパチンコの市場規模の変化が見て取れる。
あれだけ、ヒット機を量産していたメーカーが鳴かず飛ばずの状態に陥っている。
「連発していた時の発想力、企画力が落ちています。本来なら50周年の生誕祭にぶつけてこなければいけないのですが…どういうモチーフを採用したらお客さんが喜んでくれますかね?」と藁にもすがる思いでホール関係者にぶつけてみた。
新機種で新規顧客の開拓に成功した経験をパチンコ業界は体験している。冬ソナではパチンコをしたことのない奥さま層がパチンコに興味を持ってくれた。
奇想天外な発想力が必要になってくるが、この質問を受けてホール関係者が閃いた!
それがパチンコ「CR田中角栄」だった。
かつては金権政治の権化として叩かれた田中角栄が再評価されている。昨年から関連本が発行され「角栄本」は10数冊にも上り、軒並みヒットしている、という。
中でも若かりし頃は青嵐会を旗揚げし、角栄の政敵だった石原慎太郎が自著「天才」では、巨額のお金を裏で動かしたが、それは個人的な蓄財のためではなく、日本のために政治を動かす手段として、むしろ無私な動機の下に行い、角栄の失脚はアメリカの不興を買って、アメリカによって陥れられたものであった、と描かれている。
ズバ抜けた行動力とそのリーダーシップ、敵である官僚も味方にしてしまう人心掌握の巧みさは、閉塞感が蔓延する現代社会において、角栄待望論となっている。
「政治家をモチーフにしたパチンコ台はない。これこそが奇想天外な発想。田中角栄がパチンコになった、となればテレビや新聞も取り上げること間違いなし」(ホール関係者)
田中角栄ほどパチンコに向いている素材もない。「よっしゃ、よっしゃ」、「まぁその~」とか普段の口癖自体がリーチのモチーフにもなる。
ブルドーザーリーチで日本列島改造。
映像を開発するほうもワクワクしてくるのではないか?
最後のハードルは田中真紀子がGOサインを出すかどうか。
企画とは困難なものほど達成感がある。

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