パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

パチンコと形状記憶ワイシャツ

新生銀行が2015年のサラリーマンの小遣い調査を発表している。

それによると、2015年度は3万7642円で、前年度よりも1930円下がり、1979年の調査開始以来、2番目に低い水準となっている。

20~30代は前年度の水準を維持しているものの、40~50代は教育費や住宅ローンの負担がかかる年代で4000円ほどの減額になっている。

この小遣いの中から昼めし代や飲み代を支出していて、自由に使えるおカネはほとんどない。

サラリーマンの小遣いが下がっている要因としては、非正規社員が増えたことで、給料そのものが正社員よりも低いこともある。バブル期の正社員が当たり前の時代だった90年代初頭は、7万7725円だったことを考えると隔世の感がある。

サラリーマンの小遣いが下がる最も大きな要因は、スマホやインターネットの通信費負担だ。平均的な家族4人でみんながスマホを持つと1台6800円×4で2万7200円かかってしまう。これに家庭で使っているインターネット代を加えると優に3万円を超える。

この余波をもろに喰らうのがお父さんの小遣い、ということになってしまう。安倍首相がスマホ代を5000円以下にするようにケータイキャリアへ要請したのは、そんな時代背景がある。

パチンコは富裕層がする遊びではないといわれているが、実際、生活費を切り詰めてパチンコに回している人も少なくない。

「少ない小遣いでやりくりしているサラリーマンに遊びの場を提供する使命があったのに、ものすごくおカネがかかるレジャーになってしまった。パチンコ店はもっと時間をかけて回収するようにしないと、二度とサラリーマンは帰ってこなくなる。景気のいい時代に戻ることはない。どの業種でも生き残る店と淘汰される店は必ず出てくる。時代の流れを読めないと淘汰される」(経済アナリスト)

かつては、会社帰りのサラリーマンで賑わっていた時代もあったが、サラリーマンの姿が少なくなって久しい。今、業界を支えているのは仕事をリタイアして時間だけはたっぷりある中高年だ。

「総合スーパーがダメになったのは衣服や家電の専門店が台頭してきたから。総合スーパーは時代に合っていない。スーパーが生き残るには食品専門に特化して行くしかない。テーマパークのTDLやUSJが好調だが、人口の構成比が少子高齢化になっていっているこの先、50年後にはどうなっているか分からない。それでも創業100年以上続いている老舗店舗がある。他にはない独自のものを持っているから。パチンコは独自のものを持つということは難しいが、ヒントはある。クリーニング代がかからないようにするための形状記憶ワイシャツがそれ」(同)

パチンコと形状記憶ワイシャツ。

パチンコ代がかからないようにするには、低額で長く遊べることである。そんなことは業界人なら百も承知しているが、それが徹底されていないのも事実。

あるスロプロの財布の中にはいつも10万円が入っている。10万円なければ安心して打てない、ということだ。



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BON BON HOMEとちょいパチ

イトーヨーカ堂のセブン&アイと雑貨店フランフラン(Francfranc)のバルスが共同開発して、インテリア雑貨店「BON BON HOME(ボンボンホーム)」を東京都江東区の「イトーヨーカドー木場店」に1号店をオープンしたのが2015年2月のことだった。

イトーヨーカ堂店内に3年間で100店舗出店を目指した。

デザイン性・機能性の高いインテリアや雑貨などを販売しているフランフランと共同開発することでデザイン性がある雑貨が期待された。
価格はイトーヨーカ堂よりは高くて、フランフランよりは安い、を設定した。


■マグカップ
イトーヨーカ堂:300円~1000円
ボンボンホーム:400~1450円
フランフラン:740円~1300円

■バスタオル
イトーヨーカ堂:500円~2000円
ボンボンホーム:1700~2400円
フランフラン:2440円~3500円

販売はイトーヨーカ堂の従業員が担当。2015年の1年間では首都圏を中心に20店舗がオープンした。

3年間で100店舗構想に早くも陰りが出ている。7月10日、横浜市の「イトーヨーカドー立場店」3階に出店する「BON BON HOME立場店」を閉店したのを皮切りに、東京都武蔵野市の「BON BON HOME武蔵境店」、千葉県四街道市の「BON BON HOME四街道店」、東京都小金井市の「イトーヨーカドー武蔵小金井店」3階の「BON BON HOME武蔵小金井店」を閉店。総店舗数は16店となった。

「少し高い生活雑貨なのですが、ウチの社員が販売しているので、商品知識もありません。ヨーカ堂の客層とマッチしていないので、最初から無理があります。子会社化したカタログ通販のニッセンは債務超過、西武とそごうも爆買いが終了しているところを見ているとパチンコ業界とオーバーラップします」と話すのはパチンコ好きのイトーヨーカ堂社員のAさん。

セブンアイホールディングスの中でもお荷物となっているイトーヨーカ堂としては、低迷する売り上げを打破するためにも新業態の試みだったが、すっかり裏目に出てしまったようだ。

ここからはパチンコに関する話だ。

「これまでメーカーから出てくる台に何も疑問を持たずに打っていましたが、お客が打ちたい台のことをパチンコメーカーは何も考えていない。パチンコを打たなくなった30~40代のお客はスロットへ流れています」

Aさんがスロットへ移行した理由は、自分が操作している感覚がパチンコにはないことだった。

「ボタンを付けてお年寄りがバンバン叩いたり、ガラスに手をかざしたりしていますが、われわれは恥ずかしくてそんなこともしませんし、それが操作している感覚というのも違います。パチンコにはやってみたいと思う台がありません。その点、スロットは自分で操作している感覚が楽しめます」

客のニーズを掴めということだが、パチンコはお年寄り向けの小手先の仕掛けにボタンがどんどん大きく派手になっているが、そこではない。

BON BON HOMEの試みは、パチンコ業界でいうところのちょいパチというところか。

お互いにニーズがない。


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コンサルに特効薬なし

東北のホールオーナーの友達に美容院のオーナーがいた。

その美容院が業績を上げるために大手コンサルを入れた。

その手法はまず、宣伝に力を入れることだった。美容院のオーナーにすれば、カネをかけずに業績を上げて欲しかったが、まず、知名度を上げるために広告宣伝費をぶち込むことだった。

スタッフの技術力をアピールしたかったのだが、コンサルにすれば二の次で、まず、知名度を上げることに拘った。

「手先の器用なスタッフをアピールするにはどうしたらいいか?」と聞いたところ、こんな答えが返って来た。

「コンクールに出たことはありますか? それで賞を取っていたら、それをチラシにも謳ったらいい」

なんか、誰でも思いつくような答えでガッカリした。

コンサルが知名度の次に拘ったのがクリンネスだった。

ところが、この美容院はクリンネスが徹底されていて、非の付け所がなかった。クリンネスが出来ていると、他の所の細かい粗さがしが始まった。

「ここまで徹底してやらないと、心に隙間ができるから」と涼しい顔で言ってのけた。

美容院オーナーが「二度と頼まない」と激怒したことは言うまでもない。

ホールオーナーも同じ思いをした。

業界全体の業績が右肩下がりの中、藁にもすがる思いでコンサル会社のセミナーを受講した。それで、コンサルを頼むことにした。

本契約の前に「これまでに稼働を倍にしたことがあるか?」と聞いた。

期待した答えとは裏腹に口ごもった。

イベントができない時代、大手コンサルといえども稼働を上げる特効薬がないことだけは伝わって来た。

一時期流行った新台を地域最大、地域最速で導入して、最速で外す手法はノウハウでもなんでもない。資金力があればどこでもできる。それを焚きつけるコンサルもいたが。

大正9年に国勢調査を開始して以来、初めて人口が減少して、平成27年度の日本の総人口は1億2711万人だった。5年前の調査から約95万人減少した。


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関東圏に人口が集中して、地方は少子高齢化で人口減が加速して行く。

今回のホールオーナーも東北で営業している。元々の人口が減っているため、コンサルもどうにもならない地域ではコンサルを請け負いたくない、というのが本音かも知れない。

若者はパチンコに興味を示さないが、それはハードルの高さがあるからだ。1日働いて稼いだバイト代が速攻でなくなるような今のパチンコから脱却しなければならない。

40玉交換仕様のパチンコ台を作る必要もある。それによって、売り上げも粗利も大幅に落ち込むが、ホールが血を流さない限り、パチンコのすそ野は広がらない。

パチンコバブルはとっくに弾けているのだから、今の利益を確保することに無理がある。


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取り戻して欲しいワクワク感

写真の行列はとあるホームセンターの開店前の光景だ。何人かのお客さんは中を覗き込んでいる様子が分かる。

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この行列のお客さんのお目当てがこれだ。

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このホームセンターでは毎週、火曜、木曜、土曜の3回が新しい花が入る日なのだが、行列ができる理由は、鉢植えの花がオール108円で販売されているその安さにあった。1人で10鉢ぐらい買う人も珍しくないが、それでも1080円だ。

オール108円という値段は一般の店に比べると1/3~1/4という破格の値段なので、新しい花が入る曜日の日はこうして開店前から行列ができる。

しかも、どんな花が入荷しているかは、来てみなければ分からないので、開店前に思わず覗き込む人も出てくるわけだ。

新しい花が入荷する日はワクワクしながら行列に並んでいる人も少なくない。

パチンコホールの新装開店からワクワク感がなくなって久しい。

今のグランドオープンの行列といえば、プロやウチコ軍団などの開店プロが何百人も並ぶ。何百人並ばせた、何千人並ばせたと並ばせた数を善しとする風潮は、業界的に正しいことなのだろうか? 本来なら店の常連になってくれるお客さんに並んでもらいたいものだ。そのうちの何割が固定客になるのか、一度検証した方がいい。

前出のホームセンターの例でいえば、安さ+何が入荷しているか、というワクワク感が並んでいる時から楽しいわけだが、これをパチンコホールにも当て嵌めるとこうなる。

安さ=勝てる確率が高い

何が入荷しているかが分からない=新台を一切告知しない

実はこれが昔のパチンコホールの本来の姿だった。

攻略誌もなければ、ネットもない時代は、新台の情報なんか知らせる手段も知る手段もなかった。店に入って初めて打ってどういう台かということが分かった。

昔のグランドオープンは時間打ちで、ホールも損して得取れ、とばかりに玉を出した。店に入るまでどんな台が入っているか分からないので、並んでいる時からワクワクした。

今、ワクワク感がないのはメーカーや機種名は違えども、出てくるのはセブン機一辺倒だからだ。今、メーカーが開発に力を入れているのは枠の派手さとボタンの大きさだ。裏を解せば開発の行き詰まりだろう。ホールに買ってもらうには、見た目勝負が一番大事なようだ。

今に始まったことではないが、パチンコメーカーは変な方向の競争をする傾向がある。

それは兎も角、ホールへ行ってみなければ何が起こっているのか分からないワクワク感が今の業界には欠けている。


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手打ち式第二弾はクルーンを搭載した技術介入機

手打ち式パチンコ機メーカーのA-gonから第二弾となる普通機「天空の王求物語」(5&7&15)と「ハッピークルーン物語」」(8&11)の2機種がリリースされた。

天空の王求物語

天空の王求物語


ハッピークルーン物語

ハッピークルーン物語


盤面構成は前作の「昭和物語」の3段2回開きチューリップを踏襲しているが、一番の違いは2機種とも役物がクルーンになったこと。クルーンのサイズは業界最大の10センチを採用。3つある穴の内、一番奥のV穴に入ると、3連チューリップの一番上だけが開く。

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クルーンの中を4~5回ほど玉が回ったのちにどれかの穴に落ちる。当たりとなるV穴に入る確率は約1/5。

開いたチューリップに玉が入ると、下2段のチューリップが一斉に開く。3連チューリップが全部開いた時に、一番下のチューリップから玉を入れ、2回開きのチューリップが閉じても、上のチューリップから玉を入れると下のチューリップが再び開く。オールドファンには懐かしい構造。

常に下から閉じさせることに成功すると最大18連動が可能。285個の出玉を獲得することができる。前作の昭和物語が最大14連動だったことを考えてもパワーアップしている。

この下のチューリップから先に入れることこそが3段チューリップの攻略方法であり、技術介入による本来のパチンコのおもしろさを味わうことができる。

3段チューリップ攻略の技術介入を求めるユーザーには「天空——」。技術介入はあまり必要とせず、天空よりもクルーンに入りやすいが、出玉は天空よりも若干少ない「ハッピー——」は、ゆっくりパチンコを楽しみたい客層向け、と使い分けることができる。

昭和物語のハンドルは1分間に100発の打ち出しを守るように0.6秒で玉送りをしていた。ところが、打ち方が早い人では玉出しが追い付かず、玉詰まりが起きる原因にもなっていた。これを解消するために玉送りのスピードを若干速くして、早打ちの人でも玉詰まりが起こらないようにした。早打ちの人が100発を超えるスピードで打ち、100発を超えそうになると、ウエイトがかかり、玉送りがストップする仕組みで100発以内の打ち出しをセーブしている。

また発射音は2種類の中から選べるだけでなく、ホールからの要望で無音にも対応している。

クルーンは玉の動きを楽しむには最高の役物ともいえる。



脳科学の第一人者である諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授が、気持ちが丸見えになるツール「感性アナライザ」をユーザーに着けて実験したところ、30~50代の男女ともに、ストレス(ハラハラドキドキ感)が高まることが実証された。

手打ちは疲れるという声もあるが、500mlのペットボトルに水を入れて運動する時の筋トレ効果と同等の筋活動もみられたことから、体力が落ちるお年寄りの支援にもつながることが併せて実証された。

前作の昭和物語を導入したホールの中には、4円コーナーに入れて、手打ち機をじっくり育成した。常に手打ち機にお客さんが座って玉を出していることを演出することで、4円コーナー全体の稼働を上げることに成功した事例もある。

受注生産方式で9月7日が申し込み締め切り。納品は10月23日からを予定している。


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