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ホールが訴えたら100%勝てる?

6月29日、日工組、全日遊連、日遊協のトップ3人が東京の日工組事務所で、検定機と性能が異なる可能性のある遊技機撤去問題について年内撤去の完遂に向けての声明文を発表した。

その一方で、ホール現場からはこんな声が聞こえてくる。

「期限内に撤去なんか無理。ベニヤ板営業はみっともないので、期限を過ぎたら電源を切って使えないようにすればいいのではないか」

警察庁が指導する撤去とは、店舗から取り外すことで、電源を切って使えなくするという意味ではないが、そんな理解の仕方をしているホールも一部にはある。

そんなホールにはメーカーの営業マンも「期限を過ぎても設置していたら違法機となる。営業停止になるので取り換えてください」と説得している。

検定機と性能が異なる可能性のある遊技機撤去問題で、ことし2月ごろ弁護士に相談したホール企業がある。

弁護士は早速、この問題を洗い直すために警察や日工組、全日遊連など関係各所を調べた。

弁護士の見解はフォルクスワーゲンの例を引き合いに出し「100%メーカー責任」という結論を下した。

フォルクスワーゲンのディーゼル車の一部車種が排出ガス規制を不正にごまかし、アメリカの自動車排出ガス規制をクリアしていた。フォルクスワーゲン信頼を失墜させたこの事件で、6月28日、同社はアメリカ国内の不正車の買い取り、修理、補償、および集団訴訟への対応のため、総額で153億ドルの支払いをすることが決まった。日本円で1兆5600億円という膨大な金額である。

「フォルクスワーゲンで、不正車に乗っている人が処罰を受けましたか? 今回のパチンコ機の件でもホールは違法機とは知らずに買っているわけですから、責任の所在はホールにはありません。売った値段で買い取ることをしてもいいぐらい。新台から値引くという話ではない。ホールが裁判を起こせば勝てます」(弁護士)

検定機と性能が異なる可能性のある遊技機とホールの釘調整は分けて論じないとおかしな方向へ進む。

メーカーから出荷された機械は、その時点で他入賞口には入らないゲージになっていたものもある。ホールも等価営業になって他入賞口を殺すように調整していたがその手間が省けた。

メーカー責任を声高に叫べないのは、同じ穴の狢であり、盾つくと機械を販売してもらえなくなる、という側面もある。

機械によってはホールは十二分に利益を得られたという記憶が刷り込まれている。

お互いさまというのが今回の撤去だ。


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