ただし、ネックはコスト。自社アプリ制作費はピンキリで、最低でも数100万円から。機能を充実させると1000万円近くかかるものまである。これでは中小ホールにはなかなか手が出せない。
大手でも中小でも手軽に自社アプリが導入できるように、低価格で制作サービスを開始したのがエヌブロス(本社・大阪市浪速区)だ。アプリはあらかじめ決まったひな形があり、この中に自社の店舗情報などを入れて行く。1店舗当たり月額2万9800円で自社アプリを利用できるのが大きな魅力だ。
同社のアプリを採用しているのが「アロー」の屋号でチェーン展開する大阪の平川商事だ。5月1日から23店舗で導入を開始。アプリのダウンロード数は1万人を超えた。
アプリの利用方法は、2次元バーコードを読み取るか、Googleplay、ApStoreから無料でダウンロードできる。

アプリをダウンロードすると登録画面が立ち上がり、まず、自分がよく行く店舗のお気に入りを登録。男女、年代、好きなジャンル(パチンコ・スロット)を入力するだけ。
一度ダウンロードするとスマホの画面にアイコンが表示されるので、アクセスも簡単に行えるだけでなく、アプリなのでwebサイトよりも動きが早くストレスを感じさせない。

一見、アプリに見えてもwebサイトにリンクを張っているものもある。専用アプリでないと立ち上がるだけで時間がかかり、使うのが嫌になるものもある。
トップ画面は上半分が5枚のスライドショーになっていて、1~2ページは本部オススメの情報が流れ、3ページ目以降はGPS機能で最寄りのホールの情報が流れる仕掛けになっている。

下半分はボタンで「店舗検索」「新台・機種情報」「出玉情報」「収支カレンダー」「最新情報」「動画」「マイページ」「プッシュ通知履歴」「インフォメーション」「このアプリを紹介する」「ホームページ」「Facebook」で構成されている。この項目はカスタマイズできる。
「第3のITがアプリといわれており、アプリは常に進化していきます。今後ゲームを入れたり、ポイントシステムを入れたり、とバージョンアップも行う予定です」(中山光昭社長)
アプリはチラシやDMと違って効果測定が簡単に行える。プッシュ通知を送った場合の開封率が管理画面で把握できる。どういう内容のプッシュ通知が見られたかを分析することによって、より戦略的に集客を図ることができる。

「アプリを導入したからといって勝手にお客様が増えるものでもありません。導入ホールでは高い評価を受けていますが、現場では使い方を色々考えながら努力して成果を上げられています。活用していただければこんなに格安の集客ツールはありません」(同)
月額2万9800円で自社のオリジナルアプリが使えるのなら、トライしない手はない。

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