ところが、AT,ATR規制はスロ専の出店計画に急ブレーキをかけることになる。
「ジャグラーですらまともな値段で買えない。モノの値段は需要と供給で決まるといわれているが、スロットの中古機価格の高騰は、明らかに作為的なもので、値段を釣り上げて儲けようとしている業者の仕業だと思われる。機械価格が不透明で、先行きが見えないので、急きょスロ専の出店計画を延期しました」(都内ホールオーナ)
「スロットコーナーを増台する予定でしたが、機械代が高くなりすぎているので、中止にしました。今後が読めないスロットに投資することは無駄になりそう。スロット不況がどこまで落ち込むのかはまった読めません。慌てて増台するのは止めました」(都内ホール営業部長)
パチンコと違ってユーザーの年齢が若いスロットは、将来性があるものと思われていたが、規制一つで業界が右往左往する脆弱さが改めて浮き彫りになった。
もっともスロットメーカーもやり過ぎてきた。サブ基盤は本来、出玉をコントロールしてはいけないのに、主旨から外れて出玉をコントロールする演出になっていた。お仕置きされるのも自業自得な面はある。
意外なことだが、今回の規制を歓迎するのは一般ユーザーだ。
「この規制で一番期待してることは、新システムの開発ですね。この非常事態になってメーカーはどんな台を出してくるのか考えるとワクワクします。今までには無い感覚ですね」(名無しのスロッターさん)
「今までがおかしいと言うか狂っていた。現場を見ない馬鹿経営者がATじゃないと客が来ないなんて本気で思ってるからな・・・」(山田さん)
「設定1の機械割下限110%の機械を割り切って出したらいいよね。等価を前提に考えるからいけないのであって、
低交換率前提で考えれば良いかと思います。物理的に低交換率主体の営業に戻っていくのでは」(むかしさん)
「私がずっと待ち続けて来た事がようやく来始めたような気がします。そうです。下限に注目する事が世の中のため。業界のためです。今回の規則改正は警察の英断だったと思います。これでまたメーカーが抜け道を見つけてギャンブル性を高めるような動きになったら、今度こそART、AT自体を廃止すべきです。界は今回の動きに対して悲観してはいけません。5年後、10年後を考えるのです。そして、今後は自分たちで自制出来る業界になればきっと遊技者は戻って来ると思います」(パチスロ歴10年さん)
一部のヘビーユーザーを除いて、事故待ちとはいえ万枚出る機械が存在することに疑問を感じているユーザーもたくさんいる。
パチンコ業界で一番欠けているのは、ユーザーの声を聴くことだ。一部のヘビーユーザー好みの機械は大量の出玉を獲得できる反面、使う金額も半端ではない。それだけに、売り上げが上がる機械にホールもどうしても走ってしまうために、ライトユーザーを切り捨ててきた。
ヘビーユーザーより、ライトユーザーの数の方が圧倒的に多いのだから、業界はライトユーザーの声にも耳を傾けるべきなのである。
「今回の規制でメーカーは1年ぐらいは落ち込むと思いますが、知恵比べで業界が大きくなったことを歴史が証明しています。必ず、良い方向へ業界は向かうと思います。この10年でユーザーが1/3に減ったことが異常なことに業界人は気づいていない。警察の今回の規制は正解です。1500枚~2000枚が本来の大衆娯楽」(スロット開発関係者)
業界全盛期の3000万人、30兆円産業といわれた時代は、よく考えてみたらAT,ART機もなかった時代で、スロットはAタイプ、パチンコは1/200の確率の時代だった。パチンコもスロットも過激で射幸性の高い機械が主流になってライトユーザー2000万人が去って行った計算になる。
3000円~5000円のライトユーザーを呼び込める機械になれば、遊技人口は1500万人ぐらいに回復することだって期待できる。これで業界が終わった思う人は、業界から去ればいい。

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