これはレベルファイブから発売されているニンテンドーの3DS対応のゲームソフトで、昨年7月の販売以来累計で100万本も売り上げている。
早くも今年最大のヒットゲームになるともいわれている。その戦略は万全でコミックやテレビとのメディア連動をさせているだけでなく、バンダイから発売されている妖怪メダル(QRコード対応)とも連動している。小さい子供がいる家庭のお父さんは、1枚180円の品薄メダルを買い求めて、おもちゃ屋に並んだりしている。
嗅覚が鋭いパチンコメーカーの中には、発売されて1年も経っていない妖怪ウォッチの版権を早くも狙っている、という。
妖怪ウォッチで育った子供たちが、将来パチンコができる年齢になってのことを見込んでのことのようだが、すごい青田買いだ。妖怪コインは大人も巻き込んでいるので、将来のパチンコ予備分だけでなく、大人も巻き込めると踏んでいるようだ。
メーカーは新作アニメやゲームなどに絶えずアンテナを張っているわけだが、版権に頼るようになった背景を現役プログラマーは、こう解説する。
「かつては、パチンコメーカーは開発を丸投げしてくれるので、とてもおいしい業界でした。例えば、3億の予算をもらい、その範囲内でコストをかけないで面白いものを作れば、浮いた分が開発メーカーの儲けにもなったので、みんな頑張って開発しました。ところが、最近は予算も削られ、うま味はなくなりました」と愚痴をこぼした後でさらにこう続ける。
「プログラマーになる人は、世界を自分の手で変えたい、という夢を持っています。従って、優秀な人材はパチンコ業界を志したりはしません。パチンコのいい台が出ないのは、いい人材がいないからです。本来はプログラムでパチンコを楽しませなければいけないのですが、優秀な人材がいないから、ギミックの小手先や液晶の綺麗さに走るわけです。優秀な人材がいないから、版権ものに走るのです」と一気にまくし立てる。
これを読んだメーカーの開発からは反論も来そうだが、最近話題の映画「テルマエ・ロマン」を狙っているメーカーもあるようだ。
面白い機械が出てこない理由は人材にあるわけだ。一発ヒットすれば、その版権を焼直して、売れなくなるまで何回も使い倒すのはいい例だろう。
パチンコ・パチスロのメイン基板のCPUが8ビットのZ80を使っていることが、業界のプログラマーの高齢化を招いている。これでは優秀な人材も集まらない。

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