パチンコ日報

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30年後、地方のホールは存在していない?

NHK・クローズアップ現代で5月1日に放送された「極点社会~地方消滅の危機」を観た東北のホール関係者は、大きく肩の力を落とすと共に、「30年後地方のホールはなくなる」と腹をくくった。地方は高齢化社会といわれて久しいが、その高齢者ですらいなくなる現実を突きつけられた思いがしたからだ。



筆者の実家も年々過疎化が加速している地方の島嶼部だ。地場産業も少なく、高校を卒業すると進学や就職で故郷を離れ、地元には役場や消防署へ就職した者が留まる程度だ。筆者が卒業した高校は、当時は5クラスあったが、今や1クラスにまで減少している。町は70~80代の高齢者で占められているのだが、その人たちも次々に鬼籍へ入り、お年寄りもいなくなってきている。



クローズアップ現代では、2040年には地方の衰退だけではなく、日本自体が縮小して危機的状況を迎える極点社会=日本全体の人口減少がさらに加速化⇒人口のブラックホール現象の実情に切り込んだ。



地方は高齢者の「年金」で経済が成り立っている一面もあるが、その地方で異変が起きている、という。地方の主要産業である介護や医療の現場では、高齢者が減ってきているため、採算が合わず、地方の社会福祉法人が、次々と東京で介護施設の建設を進めており、そこで働く若年女性も地方から東京へと移動しはじめているのだ。



ますます、都心部への人口が集中することで、地方の町の中にはいずれ誰もいなくなるブラックホール化が懸念されている。そうなるとあらゆる商売が地方では成り立たなくなる。



30年後の地方の衰退と共に、パチンコも衰退しないためにはどうすればいいのか?



答えは一つ。今いる顧客からこれ以上搾り取らないことだ。



ある地方ホールでの話。60過ぎの常連客は1円で打つことはプライドが許さなかった。ところが、あまりにも4円が回らないので、ついに限界に達した。



プライドを捨てて1円へ走った。



実際、遊べるので1円に嵌りかけたが、そのうち1円ではプラスになることが少ないことに気づく。何千円も使うと1円では取り戻せないことから、再び4円に戻ってきた。この常連さんは遊べることよりも勝つことに拘ったからだ。



ところが、暫くして姿が見えなくなった。競馬のインターネット投票を覚えて、そちらに嵌っていたのだ。



「競馬は100円から楽しめて、大穴もあるので、ハラハラドキドキする。今のパチンコにはこのハラハラドキドキ感がない。4円パチンコで4~5万勝つことを目標にしていたが、競馬は同じ感覚で遊べる」



パチンコを支えてくれている中高年層が、こうして違う楽しみを見つけてしまうと、戻って来なくなる可能性だって孕んでいる。



30年後の極点社会が訪れる前にパチンコ業界は手を打たないと、今を支えてくれている層からも見放されてしまうというものだ。





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