大型トラックの荷台の両面に巨大広告を貼り付け、街中を流す。その巨大さから注目度をアピールした。ただの大型トラックではなく、トラックそのものをアメリカ製のものを使用したり、ハマーのリムジンを使用したりで使う車種にもこだわる会社もあった。
ところが、この手法もだんだん効果が薄れてきた感は否めない。今や街の風景と化し、あまり注目されなくなった。
アドトラックよりもはるかに安い費用で、しかも、SNSを使った拡散効果も期待できる広告手法として注目されているのがカート広告だ。マリオカートが広告ののぼりを立てて公道を走っているイメージを想像してもらえば、分かりやすい。
それが1台ではなく、3台も4台も連なって女の子が運転しているのだから注目度は抜群だ。
さらに、最近はその場で写真を撮ってツイッターやフェイスブックやなどのSNSを使って拡散してくれるので、人から人へとどんどん伝わっていく。
これを専門用語ではバイラル・マーケティングと呼ぶ。バイラルとは「ウイルス」という形容詞で、「感染していく」「伝播力が強い」という意味で使われている。人から人へ情報が伝わっていく様子をウイルス(コンピュータ・ウイルス)が増殖していくさまに重ね合わせたものだ。
いわゆる“口コミ”を期待するマーケティング手法でもある。
カート広告がスタートしたのは昨年の夏ごろから。新手の広告手法として、テレビをはじめとした各種メディアでも取り上げられている。パチンコ業界でこのカート広告を取り扱っているのがR8(アールエイト)。
「最近は珍しいものを見ると、ほとんどの人がまず写メを撮ります。何事か分からないと人は疑問を解決したくなり、のぼりの内容に目を向けます。そしてこちらが伝えたい情報が刷り込まれていきます。通行人だけでなく、車を運転するドライバーのほとんどの方にも凝視していただけますので、地方でも十分通用する広告媒体です。お客様がパチンコをしたいと思った時に思い出してしてさえもらえないなんてことにならないよう、店名などを潜在意識に刷り込むツールとして活用して頂ければ幸いです」(上村代表)
カートはのぼりだけでなく車体にも広告を貼りつけることができる。今でも全国対応しているが、今後は名古屋、大阪と順次拠点を増やす予定だ。

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