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大企業病

年齢は不惑の年。



中途入社で、大手ホールに勤務して17~18年になる。役職は店長。現在、転職したいと悩んでいる。



理由は会社からのノルマが達成できなくなったからだ。特に4円の稼働を上げることは至上命題だが、全国的に4円稼働が落ちる中で、この店長に4円を上げる秘策はない。



しかし、4円の稼働を上げる秘策はこの店長だけでなく、本社にもない、ということだ。本社にその方法があれば、そのやり方を指示しているはずだが、本社からは具体案もなく「どうにかしろ」。



入社歴からすると、このホール企業が右肩上がりの時に入社している。当時は4円、20円の時代で、利益も出ていたころ。地域で最速、最大の新台を導入することが営業戦略?だった。パワーゲームで競合他社を圧倒してきた。



株価と一緒で、業績が永遠に上がり続けることはない。4パチの稼働が落ちる打開策として、業界は1パチの導入に走った。



それまで4円の売り上げで事業計画を立ててきたが、1パチの導入によって売り上げ、粗利ともに下がり、事業計画の見直しを図られた。



「結局、本質は出玉戦略で大手といえども知恵を使ってこなかった、ということです。業績のいい時は店長にもモノを買い与えすぎていた。他ホールでは買えない武器を装備させている、と店長も勘違いしてくる。自由度がなくなった、といわれますが、他ホールからすれば今が当たり前の状態」とは元関係者。



大手となると店長、マネージャーの数も半端な数ではない。



「年下のエリア長から数字を上げろ、といわれるのも嫌になってきました。稼働を上げるために、釘を開けたいが細部まで事細かく管理されているので、『なぜ、こんなにスタートを上げたのか』と詰め寄られる。上にすべて管理されている。今や店長職は上からいわれた通りに人事、店舗、データ管理をきっちりすることだけ。まったく自由な裁量権がなくなった。これが転職したい理由です」



組織が巨大化すると大企業病を患うものだが、このホール企業も例外ではなかった。本社人員も増えると、本社の人間が、自分の評価を上げるために、現場に無駄な仕事を作ったりする。本社の人間の評価を上げるために、現場は余計な仕事をする。これは傍から見ていれば滑稽で、本末転倒だったりする。



現場スタッフのモチベーションは高くても、中間管理職は「本社は何を考えているのか分からない」と不満が出て、この店長のようにモチベーションも下がる。



「今のオペレーションはやらされ感が満載。右肩下がりの時にどうやってモチベーションを上げるかがこれからの課題」(元関係者)



大手ともなると結構な収入を得ている。この先転職しても今の年収は保障されることはない。ましてや他業界へ進めば、年収が半減することだってある。モチベーションが下がっているのはこの店長1人ではないはずだ。



業績が右肩下がりの時こそモチベーションを上げることを考えれば、人材の流出も防げて業績アップにもつながる?







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