パチンコ日報

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消費者金融とスロット業界の共通点・本編

ある会合で1時間ほど話すことになった。



その時「グレーゾーン金利撤廃で市場縮小の消費者金融とスロット業界の共通点」について少し触れた。



消費者金融市場が改正貸金業法の影響で急速に縮小中である。これについては、前回簡単に書いたし、報道が多くされているので、詳細は割愛する。



ある警察OBから聞いた話を紹介したい。



私事を書いて申し訳ないが、先に次の話をしたい。



以前にも話したように、私は自動車販売の関係から様々な分野の顧客と付き合いがあった。



それで多数の警察関係者とも親交があった。



珍しい所では、中野区の警察学校の書道のN先生(故人)と親交があり、その関係でかつての総監とも付き合いがあった時期がある。



また、母方の実家は500年以上前から同じ場所に居住している旧家。先祖には、徳川幕府に嫁いでいる者がいたりする(お手つきがあったかは不明(笑))。



近代では近衛兵として歴代の天皇陛下に仕えているものも数名いた。



戦後は、地方議員や地方首長なども親戚にいた。



その関係から警察関係に知り合いも多かった。



そんな話を知り合ったばかりの警察関係の顧客にすると、余計親しくして頂けた。



彼らから聞いた話の中には公にできないことも多く、墓場までもっていかなければならないこともある。



しかし、今回は話ができる範囲なので、その一部を書きたい。



ある大物OBが「元店長さん、今回の消費者金融の法改正で、消費者金融業界が縮小しているが、ある意味怖いと思わんか。巨大市場が法律一つで収縮してしまうんだよね。これって元店長さんがいたパチンコ業界に当てはめたら怖いと思わないか」と語り始めた。



消費者金融業界は、グレーゾーン金利問題で、取り過ぎていた金利の払い戻しや上限金利設定で、青色吐息状態にある。



多重債務者救済に重点を置かれているのか、多重債務者をなくすために法律が動いている。



しかし、消費者金融には、多重債務者ばかりではなく「優良利用者」も多く存在する。



例えば、建築業者は工事を請け負う時、材料調達は現金決済の場合が多い。



小さな工務店が1000万円の仕事を請け負い、必要な材料が500万円の場合、その現金を調達しなければ、仕事を受けることはできない。



銀行から資金調達できない時は、必然的に消費者金融から資金を借りるケースはよくあることだ。



極端な話し、500万円を年利120%=闇金融で借りることも珍しくない。



それを1カ月で返済すれば金利は50万円。それで1000万円の仕事が取れれば安いものである。



消費者金融や闇金融は、ニーズがあるから市場がある。もちろん、法律違反業者はなくすべきだ。



ただ今回の法改正で、カバーできない需要が出てくるのは必然。



もっと分かりやすく書けば、闇金がもっと地下に潜む。



法改正には表と裏の効果があると言うことだ。



3月10日の予告編にも書いたが、警察OBは消費者金融市場縮小とスロット市場縮小がよく似ていると指摘する。



OBはスロット業界の規制緩和=6号機への働きかけをしているが、現時点では規制緩和は「100%無理」と予測している。



理由として、4号機のST機やART機の件で、当局からは完全に信用が無くなっていることを挙げる。



これは業界人なら誰でも分かっていること。



5号機の規制を喰らうまで、やりたい放題にやってきた。5万枚も出てしまう機械まで出してきた。



過去の業界の姿勢を考えれば、今、規制緩和したら当局としてはこの先どうなるのか心配になるだけ。



スロット業界もこんなことは、分かりきっている。



OBの話はさらに突っ込んだ内容になってきた。



カジノが合法化されたら、スロット本体のセキュリティー強化を認可条件に出される可能性が高い、という。



OBの個人的見解では、規制緩和の要求よりも先にやらねばならないことが沢山あり、その例としてセキュリティー強化が必要だという。



当局にとって、今の規制を緩和しなければならない理由はゼロだともいう。



現状の規制がかけられている最大の理由は、過去の業界の行いから来るものと考える当局関係者は多いようだ。



これらのことを考えれば、消費者金融とスロット業界は似ている面がある。



消費者金融業界は「グレー金利問題」や「多重債務者問題」「取り立て問題」などの問題点を把握していながら、先送りにしてきた。



表面上はそれらの問題に取り組む姿勢を見せていながら、実行力のある対策を示すことはなかった。



その結果、規制が強化された。



しかもグレーゾーンの金利まで、過去にさかのぼって返還しなくてはならなくなった。



消費者金融業界の一部には、過去の契約分の金利まで返還することは、考えてもいなかった人もいる。



OBの指摘は次の通りだ。



「消費者金融の様に、巨大市場でさえ、国民を守ると言う名目で規制された。パチンコ業界がいくら巨大な産業でも、国民を守る名目ができたら、規制は入る」



「スロット業界は、規制される前に、自己規制の場を明示しなかった」



「脱法とも取れる遊技機を出してきた。だから信頼されるには今の姿勢では無理」



「パチンコの換金問題だって、数十年もそのまんま。これと同じことがスロットの規制緩和にも言えるかも知れない」



もしも、そのOBが現職の担当官だったとしたら、こんな結論を下す、という。



「規制緩和はしない。現状が国民にとってはベター。昔(4号機)、アレだけ射幸性の高い遊技台を出したことが異常だった。もし規制緩和して、その判断が間違いだったと数年後に判断された時、規制緩和を許可した自分の評価が下がる」



どの業界でも、行き過ぎたら、法律で規制される。

その前に自主規制が必要不可欠だと言うこと。



事情は多少違うが、18歳未満のホール入場規制の厳格化は、遊技客とホールが徹底的に責任を果たさないでいたことが原因だという。



スロット業界が真剣に規制緩和を望むなら、今のアプローチ方法では、換金合法化と同じ歴史を歩むだけ。



本当に規制緩和を望むなら、それ相応の対策が必要だということ。







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