「でんかのヤマグチ」は、前回も書いたようにテレビや新聞で取り上げられる程のノウハウがある。
しかし、そのノウハウの根底には、長い時間をかけてお客様と店舗との間に信頼関係や温もりを構築してきた事実がある。
それと同じことが、自動車のセールスマンにも言える。
私は国産と輸入車の新車を約650台販売した。
この時、お客様の購買行動パターンを知った。
①製品である「自動車」の性能やスタイルに惚れて購入するお客様
②営業マンに惚れて購入するお客様
③価格や値引きで買うお客様
この3パターンの違いは、お客様との付き合いの期間や信頼関係によるものが大きい。
私はこの3つ全てを経験してきた。
前回紹介した「でんかのヤマグチ」は、②の手法と同じパターン。
車のセールスマン時代、私に惚れ込んで購入するお客様の姿を見て、感激するのは当たり前だが、そのお客様の消費行動はもっと驚いた。
月間ノルマが10台だった時、月末までにあと2台足りない場合、営業マンは朝6時から深夜0時まで営業で走りまわる。
その時に回るお客様先は、自分と信頼関係が厚いお客様だ。
その時、こんな話があった。
ノルマ達成まであと1台の時、信頼されているお客様に、代替えのお願いに行った。
お客様は購入する車種とグレード、色だけを決めると、値引き交渉は一切しない。
「後は全部任せたよ」と告げるだけなのです。
こんなお客様が何人もいた。これは私だけではない。他の優秀セールスマンにも同じ事がいえる。
これが車のセールスマンの品質保証の成果でもある。
劇団四季の品質保証
マルハンの品質保証
そしてホールの品質保証
この品質保証の話は後につづく。
車購入者の中には、値引きで購入を決めるお客様も多くいる。
Ⅰ)A車とB車が違うメーカーの車で、価格は300万円、排気量や大きさも同じ場合、値引き金額が大きい方から購入すると言うお客様も多い。
=これは出玉だけでホール選びをする遊技者客に似ていると思う。
この場合の一例を挙げるなら、イベントを渡りあるく遊技客、セミプロなど。
Ⅱ)その反面、自動車営業マンに惚れ込んで購入する人は、=店内環境でホール選びをする人に似ている。この場合は【上等な常連客】と言える。
Ⅰ)とⅡ)を比べた場合、利益率は明らかにⅡ)の方が高いことは、子どもでも分かる。
繁盛店に多いケースはこのⅡ)の割合が多い。
また、弱小店で営業が成り立つ場合も、Ⅱ)のお客様の存在が大きい。
このⅡ)の法則を巧みに操る、パチンココンサルを何人か知っている。
今回はこの人の話をしてみたい。
弱小パチンコ店舗再生専門相談室のトミナガ氏である。
トミナガ氏は、この不況で弱小ホールからの要請が多くて、サイトの更新が滞っているが、このサイトの昔のエントリーを読めば、その実力の一端が理解できるだろう。
私は一時期、見聞を拡げるために、トミナガ氏と行動を共にした。
弱小店を次々に再生させる手法は、金を使わない方策に重点を置くことがポイント。次にホールスタッフの意識改革を行い、お客様から信頼される店舗作りを目指すやり方で、徐々にお客様を増やしていく。
出玉だけで稼働を維持できるホールもあれば、出玉だけでは維持できないホールがある事は、業界人の中では常識だ。
実際、トミナガ氏は、お客様がホールに惚れる手法でドンドン弱小店舗を再生させて行くのだ。
やり方は一つではなくて、無限にあるのがホール運営。
これは「でんかのヤマグチ」の手法と全く同じである。
ある意味、ホール再生の「でんかのヤマグチ」は、トミナガ氏かも知れない。
つづく
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新シリーズ元店長の主張・・・その③「お客様に惚れさせろ」これが一番安いコスト方法だ。
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