それは独学といっていいだろう。
フーバーブームに乗って異業種からパチンコ店経営に参入したのが30年近く前。ズブの素人が店舗の責任者になった。
釘調整はジャーナルを見ながらの赤黒調整。赤は閉めて、黒は開ける。そんな時代だった。
同じ機械を入れているのに流行っている店と流行っていない店がある。その原因を探るべく、打ち比べてみた。
何か違う?
流行っている店は、まったくかからない時で、30分で5000円しか使っていない。流行っていない店は30分で8000円も使う。
流行っている店と流行っていない店の差は、玉持ちが違うことに気づいた。
それで、自店の台を1台1台打ってチェックすると、4000円の台もあれば8000円の台もあったりでバラバラだった。
出した結論は「6000円の台に統一する」ことだった。
コンピュータは赤黒しか出ない時代。その方法は極めて原始的な手作業だった。
終了すると1回クリアして0にする。次の客が打ち始めて時間と打ち込んだ玉数を方眼紙に書き込んでいった。それを4円で掛けて単価を出して、4000円の台を6000円に、8000円の台も6000円になるように調整した。
そんなきめ細かな調整をしていったある日、常連客が怒鳴り込んできた。
「お前!釘触ったやろ!」
その常連は4000円の台をひそかに見つけ、朝一から来ては、その台だけで打っていたからだ。
それから釘調整が楽しくなった。
叩いた翌日は結果が知りたくてワクワクした。こうして独学で釘を覚えていった。
吸い込み率を独自に考えていた。
そんな時にダイコク電機がベースという遊び率の概念を打ち出してきた。100発打って払い出した数をデジタル化した。
手計算による方眼紙時代はすぐに終わった。
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吸い込み率VS遊び率
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