建て直しに入った当時のスタッフは、アルバイトスタッフ12名、社員3名。
まずは現状の能力と思考、モチベーションなどを把握すべく、ヒアリングを行った。
アルバイトのほとんどが「暇で退屈。レベルが低い」と答えた。では、「そのことを改善するつもりは? もしくは何か取り組んでいますか?」と尋ねると黙り込む。
なるほどレベルは低い。
他に目立った意見としては、「スタッフ仲が悪 い」、「(先輩スタッフの)レベルが低いのに時給が高いのは不満」、「社員がホールに出る事はほぼ無いが何をしているか分からない」。
ある女性に至っては「お店の変化が早すぎる。何故改革をしているのか分からない、ついて行ける気がしないし対価にも不満」と我々を両断。
「お店の変化、改革は業績を伸ばすためには不可欠」と説明するとこう反論してきた。
「それは分かるが、その改革につきあっている私も、他のスタッフも、今まで以上に一生懸命頑張っています。それで時給が変わらないのは不満。対価を支払うべき」
「現状の客数、作業量では今の時給も出すのが惜しい」と説明を加える。
「こいつは金にならない」と思ったか、最早諦め顔。
アルバイトの評価基準も、トラブルが直せる事や勤続年数が長い事。これからも長期で勤務してくれる事などであったため、スタッフの自己評価も歪みきっている。
「だけどね…」と口を開いたが、まずはヒアリングにて現状の把握が優先と判断し「検討します」にてその女性は終了。
他には「スタンドプレーが好き。自分は自分でスキルを磨くから、チームプレーは好まないと吐いた男性。稼働率10%にも満たないホールで何のスキルを磨くのだろうか。
とりあえず、「そうだね。君は凄いね」
この男性も終了。
既存の社員の教育(?)により歪みきった軸を持ったスタッフが数名。当然解雇対象である。
その他のスタッフに関しては「やっと話が出来る人間が来た」と少しの希望を覗かせたが、彼らの目に感じるのは、学習性無力感だった。
「こんな仕事内容でいいのか」「この評価は不当だ」「どうにかしなければ」
おそらく初めの頃は毎日考えていたはずなのだが、悪しき風土を守りきろうとする社員のディフェンスは鉄壁だ。
次第に身を任せるようになっていったのだろうと考えると、彼らも不幸。
しかし、解雇は簡単。導ききれるかが腕の見せ所パート2。
現状は把握した。
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