パチンコ税の時もそうだが、自民党関係者は、パチンコ業界からのロビー活動がほとんどないことを次のように憂慮していた。
「ロビー活動とは業界のお願い事をするばかりが、ロビー活動ではない。政府与党が今何を考えているのかを探るための情報収集もロビー活動の一つ。業界から声を挙げないと好きなようにやられるだけ。先生方は何も分かっていませんからね。もっとロビー活動をするべきですよ」
遅ればせながら今年になって業界のロビー活動も活発化してきた。参院選の選挙協力と引き換えに規制緩和がかかっている。
これを契機に与党との接触を図る業界関係者も増えてきた。
「今はカジノの情報を知りたがっていますね。もの凄い危機感を持っています。ま、財源や雇用のことを考えるとパチンコをなくすことはできません。接触を図っているのは民団系のホールですが、パチンコのイメージをどう変えるべきか真剣に考えています」(自民党関係者)
確かにパチンコのイメージはよくない。ホールが独自にパチンコのイメージ調査をしたところ、次の3つに集約された。
「北朝鮮」、「ミサイル」、「脱税」
未だに脱税したおカネが北朝鮮へ流れ、ミサイル開発の資金源になっているように捉えている。
パチンコと言うネーミングが“負の遺産”ともなっている。
パチンコと言う名前を変える、という提案についても日報では取り上げてきた。
公営ギャンブルの中でも高齢化したオヤジばかりが目立つ競艇は、若年層と女性ファンを増やすことが急務だ。
競艇では、今は亡き横山やすし師匠のようなおっさんが、「まくれ!」「差せ!」と赤鉛筆片手に叫んでいるような怖いイメージがある。
そこで2010年4月からボートレースという呼び名に変更した。競艇場の仕事でプレゼンを行う場合、「競艇」と言っただけでその会社は一発退場になる。業界紙記者が「競艇」と書こうものなら出入り禁止になる、というほど呼び方には神経を尖らせ、ボートレースというネーミングを定着させた。競艇という言葉を知らない若年層はボートレースという呼び方が普通になる。
何でもそうだが、名前を変えただけでイメージが刷新されるというものではない。パチンコの場合は、特に中身も変えなければそれこそ批判の嵐だ。
中身が変わると言えば、パチンコをしたくない人たちの理由である喫煙問題は来年4月から全面禁煙化に伴い解消される。違法とされる釘調整問題も設定を使いこなせばクリアできる。
そういう意味では名称を変更するチャンスでもある。
ただ、以前の「パチンコに代わる新たなネーミング」という2014年6月12日付のエントリーでも批判がほとんどで、パチンコに代わる決定打となる妙案はなかった。

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