パチンコ日報

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活発化するM&Aは銀行の事情?

「今、パチンコ業界では急速にM&Aが行われていますが、これはほとんどが銀行主導でやっていること。銀行にすれば貸出先のホールに廃業されては困るので、出店意欲のあるホール企業へ買収話を持って行く。いわば、借金の付け替えです。例えば売りたがっているホールに30億の借金があった、としましょう。そのホールを会社ごと買ってくれるのなら、新たに3億融資します、と買う側に話を持って行く。むしろ、無借金経営のホールを売る方が難しい。なぜなら、買う側は新たに莫大な融資が必要になるからです。売るのは借金があるホールの方が簡単。銀行が借金を付け替えるだけで済むからです」と話すのはパチンコ店売買の仲介業者。

出店意欲のあるホール企業の中には、今後の生き残りをかけて拡大路線をひた走る。その理由をこう明かす。

「グループで最低1万台あれば、新基準機で売り上げが20%ダウンして、ピーク時の稼働が35%でもやって行ける、というシミュレーションがあるからです。これからの時代を生き残るには数の力が必要になってきます」(中堅ホール幹部)

このホールは複数のM&Aを行った結果、1万台を達成したが、M&Aの実態とは銀行のリスクヘッジにも見えてくる。

バブル時代、銀行は土地や株を担保にして、企業に大量の資金を貸付けた。ところが、バブルが崩壊して企業の経営が悪化し、銀行にお金を返せなくなったため、銀行は担保を差し押さえようとした。しかし、バブル時代に担保とした土地や株は、バブル崩壊とともに下落してしまったため、いくら担保を差し押さえても貸したお金は取り戻せなくなった。

こうして、銀行は巨額の不良債権を抱え、経営を悪化させてしまった。不良債権問題は、日本経済を脅かす大問題に発展した。

バブル崩壊後は失われた20年などと言われ、景気低迷が続き、新たな不良債権がどんどん発生していく。銀行も不良債権の処理を行ってはいるが、不良債権額は増加する一方だ。

不良債権を抱えて経営破たんしないために、貸倒引当金がある。これは、取引先の倒産などによって売掛金や貸付金などの金銭債権が回収できない時のために、その取立不能見込額をあらかじめ見積もり、計上しておく引当金のことを意味する。

銀行にとって貸倒引当金を積むことは、銀行の利益が減少してしまうことを意味する。加えて、資本(資産と負債の差額)が減少してしまい、銀行の事業基盤である資本(純資産)が大きく毀損してしまう。

経営破たんした金融機関は自己資本率の低下、という特徴がみられたため国際業務を行う銀行の自己資本比率は、国際統一する基準としてBIS規制が導入され、最低基準が8%以上に定められた。

金融機関が恐れるのは金融庁検査で、大手銀行は毎年、無理な貸し出しで不良債権が増えていないか、不正な取引で違法がないか、などを調べる。問題があれば、業務改善命令や業務停止命令を出す。

金融庁検査で銀行としては貸倒引当金を少なくしたい。特に先行きが不透明なパチンコ業界となるとなおさらだ。多少の融資も行うので債権を引き取って欲しい。優良ホール企業なら貸倒引当金を積むリスクも少なくなる。

今後も銀行主導のM&Aは加速していきそうだ。



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採用の優位性、定着率アップで見直されるホールの賄いが全国対応に

かつてホールの2階が寮だった時代は、賄いがつきものだった。店舗と寮を切り離すようになり、いつしか賄いも姿を消して行った。

時代は繰り返すと言われるが、求人難の時代に福利厚生の一環で再び賄いが見直されている。働き手にとって賄いがついている、ということは食事代も浮く。会社選びの決め手にもなってくる。

実際のホールスタッフの食事は、勤務中は外食もできないので、出勤前に買ってきたコンビニ弁当かカップラーメンというパターンが多い。これでは健康的な食生活とも言い難い。

そこでパックエックスグループのインテリオンが、この3月から業界向けに開始したのが「パチンコホール健康物語」だ。これは美味しくて、健康につながる賄い食を提供するサービスだ。

一食の費用は450円~600円。主菜1品、副菜2品に小鉢3品が付く。メニューは1カ月単位で変わる。和食、洋食、中華が用意されて、毎日A、Bの2種類の中から好きなものが選べる。ちなみに、一食の費用はおかずのみ。別途、みそ汁と無洗米の用意もしてくれるが、ご飯はホールでおコメを用意して、炊けば温かいご飯がいつでも食べられる。







配達時間はホールの指定に合わせることができる。運ばれてきたときはチルドの状態。チルドなので製造から48時間以内が賞味期限となっている。

ホールで用意するものは冷凍庫、電子レンジ、炊飯器など。3つ揃えても6万円程度で収まる。

「関東で15店舗の法人さんが賄いをアウトソーシングすることになり、7社とのコンペになりました。試食は店長さんら50人で行ったのですが、50対0の圧勝でした。味とボリュームだけでなく、駅前、郊外型と立地条件がバラバラなパチンコ業界に則した物流と時間にも対応できることがウチの強みです」と話すのはインテリオンの高森雄大取締役。

ホールで賄いを実施するにあたって業界特有の問題点が浮かび上がる。

・休憩時間は1人ずつ順番に取る(喫食時間と賞味期限)
・駅前や郊外など店舗の場所が離れている(物流面)
・店舗の大きさやシステムによって人数が違う(拠点数、物流面)
・365日年中無休(営業日数)
・休憩時間に店舗によっては外出不可

これらの問題をクリアするために、製造と物流の協力会社を確保できたことで全国のホールに対応できる体制が整った。

「コンビニ弁当とカップラーメンでは従業員の健康は守れません。病気にならないように予防するのが食事です。管理栄養士が監修して一食600カロリー以下に抑えて栄養バランスも取れた美味しい食事内容になっています。食事で大切な健康習慣を身に着けていただければ幸いです」(同)

賄いで健康になり、定着率アップにつながり、さらに応募の決め手となれば一石三鳥だ。

ホールの賄いの詳細はこちらから


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表のカジノ用にコイン落としとクレーンゲームはあり、なし?

裏カジノネタを何度か書いてきたが、またまた最新裏カジノマシン事情が入った。裏カジノは許可を取っていないから違法であって、今度合法化されるカジノでそれが採用されれば、それは違法とはならない、という話であることを予め断っておく。

裏カジノ業者も新規客を集めるために知恵を働かせている。ルーレットやカードをやったことのない初心者のために、ちょいパチが採用されたわけだが、新たに採用したのがゲーセンではお馴染みのコイン落としゲームだ。

ゲーセンではコインだがここは裏カジノなので、実際10円玉や100円玉、500円玉が中に入っている。プレイ方法は10円玉を投入して、中の硬貨を落としていく。10円玉ばかりでは面白くないので、射幸性を上げるために、時折100円玉を補充していく。

さらに、射幸性を求める客のためには500円投入タイプもある。こちらは、最高額で5万円と貼られたコインが入っている。

初心者向けはコイン落としだけではなかった。

何と射幸性を高めたクレーンゲームもある。

1000円、5000円、1万円と書かれたカード(取りにくくするためにカードには重りを付けている)をクレーンで掬う、というもの。ビッグボーナスと書かれた袋の中には現金で10万や100万円が入っている。

1回のプレイ代は、おもちゃのクレーンゲームを使う。これは無料。

カプセルの中には1回のレートが100円から200円、300円、400円…と1000円まで書かれた紙が入っている。これで1回のプレイ代が決まる。

1回100円が出ればラッキーだが、大抵は1000円しか出てこないので、客は1回1000円という認識になっている。

レートを決めるためにおもちゃのクレーンゲームで決めさせるとは、なかなかのアイデアである。

このクレーンゲームを始めて1年以上が経つが、昨年暮れ、大阪のゲーセンで絶対に取れないクレーンゲーム事件が摘発されて以降は、売り上げが10分の1まで激減した、という。クレーンゲームはバネの調整で取りやすくも、取りにくくもできる。取れないと思えば誰も挑戦はしない。

ちょいパチの次はゲーセンでポピュラーなコイン落としやクレーンゲームまでもが、ギャンブリングマシンに変身させている。こんな発想は表のカジノ業者では思いつかないかも知れない。

カジノというと敷居が高いイメージがあるが、こうしたゲーセンにもあるゲーム機が日本のカジノに採用されたとしたら、随分、敷居が低くなること請け合いだが、日本のカジノは依存症対策の強化が求められている。

カジノは射幸心を煽ってなんぼの商売であるが、そんなに依存症対策ばかりに力を入れるのなら作らなければいいのに。




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パチンコとは期待値を売る商売である

新入社員に自分たちの給料はどこから出ているかをどう伝えるべきか、というエントリーに対して、ハンドルネーム「P大手勤め人」さんから、見解が寄せられた。ズバリ、それは期待値に対する対価だという。しかも、玉利20銭とすれば1時間に1000円程度にしかならない。

以下本文

考え方の問題だと思います。

「客が負けた金で我々はおまんまを食べている」

これは事実です。

ただ、負けた金といっても我々はその対価を提供しています。
遊技機を通じて味わえる非日常性、スタッフによるサービスなど。

こういう話をすると、
「あるお客様が5時間で5万円も負けたとして、1時間1万円も払うほどのサービスレベルなのか?」
というごく一部の不運な方を例に出して話をされる方がいます。

これは暴論です。

我々が頂いているのはあくまで期待値です。

玉粗利20銭の調整で1時間5,000玉とすれば、1時間平均約1,000円頂いているにすぎません。

実際にはそこに運が絡んで、1万負ける人も居れば勝つ人も居る。
しかしほとんどのお客様は、そんなことは織り込んだ上でサービスを買っているのです。

そうして得た「期待値1人1時間当たり1,000円」は、少なくとも私は正当な対価として考えていますから、別に後ろめたい思いをすることは全くありません。

ここでは「1,000円」としましたが、
中には設定を入れず「2,000円」などで営業しているホールもあるでしょうけど、それはそれです。

そういう価格で商品を売っているというだけのことです。

それで客が「高い」と感じれば客足は自然と遠のきますし、2,000円でも繁盛しているなら需要と供給がマッチしているということですから
堂々と胸を張ってそこからお給料をいただけばよいのです。



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新入社員に自分たちの給料はどこから出ているかをどう伝えるべきか

週刊誌記者が各業界のブラック企業について取材した。当然、取材先にはホール業界もターゲットになった。その過程で大手ホールを4年で辞めたAさんを取材することができた。

Aさんは東京・六大学卒ながら、パチンコ業界以外の面接はことごとく落ちて、業界大手に就職した。

就活時には業界研究も行った。オーナーは在日であることも承知していた。最初は同期と一緒に頑張った。しかし、同期が一人、二人と辞めて行くようになる。社内には通名を使った在日の社員が多数いることも分かってくると共に、パチンコ業界自体が在日で回っていることも分かるようになる。

4年間も業界に勤めていると、業界の知らなかったこともたくさん出てくるようになった。

4号機以前のスロットは裏モノばかりが業界にはびこっていた。そのことを上司に確認すると、「昔はウチも使っていた」とあっさりと認めた。送金問題に関してはキッパリと否定した。

当たり前のことで入社当時は教えることもないが、自分たちの給料は負けた客のおカネで成り立っている。それを考え始めると、客が「今日はいくら負けた」という会話がより耳に入ってくるようになった。

そんなことは納得して入社しているのに…。1パチで数千円使って帰る常連客は、毎日は来てもらえない。パチンコは気持ちよく遊んでもらっているレジャー産業なのか、と悩むようになる。

ここで日頃から上司とコミュニケーションが取れている人は、悩みを相談して辞めないで止まる。

依存症がクローズアップされると、最初にいいことを言われていたことにギャップを感じるようになった。

将来、この会社でずっと働いても大丈夫なのか、という不安が入社3~4年目で感じるようになる。実際、本社に50~60代の人はいない。

レジャー産業市場全体で70兆円。その中で20兆円のパチンコ業界市場が占める割合は大きいものの、地位は未だに低い。90年代はイメージがよくなりかけていたが、依存症問題で悪化傾向にある。

「辞める時は誰も止めてくれなかった。残っている人は宗教の信者のようなものです。入社前に良いことばかり言うから、理想と現実のギャップに苛まれて辞めて行くんです」(Aさん)

新入社員が入社して全員が辞めない会社なんてあり得ない。考え方がそぐわないで辞めて行くことは致し方ないにしても、負けた人のおカネで給料を貰っている部分を社員にどう納得のできる説明ができるかにかかっている。

お客さんの笑顔が見たいから?





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