パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

生キャラメルと遊技機価格

北海道・花畑牧場の生キャラメルは結構高い。牛乳、生クリーム、はちみつなどの原材料を吟味し、すべて手作りしているためだ。冷蔵タイプは12粒入りで875円もする。一粒約73円もする。

一般的に生キャラメルはお高いものだということが定着している。

ここに一枚のお詫び文がある。とあるスーパーが花畑牧場の生キャラメルを販売していたが、お客からの指摘で値段に間違いがあることが分かって、慌てて張り出したものだ。



実は生キャラメルには冷蔵タイプと常温タイプの2種類の生キャラメルがある。違いは冷蔵タイプはキャラメルづくりから、箱に入れるパッケージ作業まですべて人手に頼っているのに対して、常温はキャラメルが手作りのところまでは一緒だが、箱詰めは機械化されている。使っている材料も冷蔵と常温では多少違う。

その結果、冷蔵タイプが一粒73円に対して、常温タイプは一粒37円。約倍の違いがある。

で、スーパーで販売していたのは常温タイプだったのに、冷蔵タイプの値付けがされていたため、生キャラメルファンのお客が間違いに気づいて、店に知らせた、ということだ。

店が調べたところ、納入業者の段階で、常温タイプを収めておきながら、冷蔵タイプの値段の伝票を添付していた。

生キャラメルは高い、ということは知っているが、よほどの花畑牧場ファン以外は、冷蔵タイプと常温タイプの2種類があることも知らなければ、値段に倍の開きがあることも知らないのが現状でもある。店もお客からの指摘で2つの種類と値段に違いがあることが初めて分かった次第だ。

指摘されるまで800個が売れていた。

生キャラメルは高いというイメージが定着しているために、700円という値段にも驚くことなく客も納得して買っていた。冷凍タイプト常温タイプの違いも知らないで。

この生キャラメルと同じ現象がパチンコ業界で長らく続いている。

それは、ズバリ機械代だ。

遊技機価格は高いものだということがすっかり定着しているために、これで助かっているのが下位メーカーだ。

「1万台生産して、1台当たりの開発コストはパチンコで11万5000円、スロットで8万円強。それを一流メーカーがどんどん値上げしてくれるので助かっている」(メーカー関係者)

遊技機価格とは、稼働がついてどれぐらい儲けさせてくれたかで、後から値段をつけてもよさそうな特殊事情がある。高い買い物をさせられて、元も取れずに外していくから、ホールの不満が出るわけだ。

稼働と売り上げ、粗利を検証して、機械価格の基準を作ってもよさそうなものである。メーカーも稼働や粗利が一定水準に達していない場合は、半額で引く取るぐらいのことをすれば、すぐに外されるような粗悪品を粗製乱造しなくなる。


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学習定着率が75%を超える野外学習とは

業績を変えるためのマンパワー研修などを手掛けるシナジーアーク(蔀晋輔社長)が、最近主軸にしているのが野外研修だ。蔀社長は現在、日本野外研修ワークショップ協会の関西支部の代表理事も兼ねている。野外研修とは一体どんなもので、どんな効果が期待できるのかを語っていただいた。

以下本文



平均学習定着率を示す「ラーニングピラミッド」があります。
私が教壇に立って、どんなにすばらしいことを話しても、定着率は10%しかありません。
セミナーを開催しても、「良いことを聞いて勉強になりました」で終わってしまうのがほとんどです。

私の書いたレジメや資料も読んでもらって10%。
映像を見てもらっても20%にしかなりません。

なので、私の研修ではディスカッションやプレゼンテーションを多く取り入れています。

それで何とか50%です。

そのため、部下の成長のためには、研修後の上司からの継続的フィードバックなど、学んだことを継続させる社内の仕組みが必要になってきます。

私の経験上、最も定着率が高くなる研修は、野外研修になります。

野外研修では、実際に実践をして経験することがメインになるからです。
講師から、チームとはこうだよ! 協力というのはこういうものですよ! などと教えることは、一切ありません。すべてがプログラムを通じて、受講生たちが思い出し気づくからです。
答えは講師側にあるのではないのです。

答えは受講生たちの中にあるものなのです。
それを思考として頭で理解するのではなく、感情として心で感じるのです。
人に助けられた時の感情。
人を助けて、感謝された時の感情。
それらを理論で学ぶのではなく、心と体で体感するのです。

だから、学習定着率が75%を超える結果になっているのです。
それらが、遊びの様なプログラムの中に潜んでいるのです。

勘違いしてほしくないのは、野外研修はアウトドア研修で、火のおこし方やテントの張り方、サバイバル的なことを学ぶものではないということです。

私自身もアウトドアは得意ではありませんし、運動神経もよくないので、アクロバティックなこともできませんし、受講生にさせることもありません。

閉鎖された会議室を飛び出して、自然の中に入ると心は素直になれます。
施設で少しずつ非日常の世界に入っていきます。



そして、遊びの様なプログラムをキャーキャーいいながらクリアし、振り返りをしていくと…あら? これって仕事も同じじゃない?という様なことに気づいたりするのです。

けれど、仕事の話はしません。
研修中は非日常の世界で、受講生たちに共通体験を積んでもらいます。



チーム作りにおいて、この共通体験というものが、とても大切な要素でもあります。
同じ釜の飯を食べた!
そういう共通体験が、絆を強いものにするのですが、そういう経験をすることが少なくなっているのが現代です。

夕食にはお酒も飲んで、焚火をしながら語り合います。
焚火の時のプログラムもあり、自然と涙を流す人も出てきます。



それは、一昔前に流行った無理矢理に泣かなくてはいけないという様な研修ではありません。
自然とお互いの心に寄り添い、かっこつけずに素直な自分でいることができるのです。

そして、研修の最終日には、少しずつ現実の世界に戻ってきてもらいます。

多くの合宿研修は、非現実的な状態で実社会に戻ってしまうために、一週間足らずで元の状態に戻ってしまいます。

この野外研修は、帰る時には現実の感覚に戻り、最後のアクションプランを決めてもらいます。
このアクションプランが継続できている企業が、非常に多いのです。

現状では新入社員研修や内定者研修で、従業員の結束を固め、離職者防止のために開催している企業が多くなっています。

もちろん、既存の従業員の参加も多いですが、幹部研修として部長や店長だけが参加するのもいいですが、部長や店長、主任、一般社員と、様々な役職の人間で開催するのも効果が大きいと感じています。

この研修は、若い人には分からないと思いますが、70年代を一世風靡した「あのねのね」の清水国明の経営する河口湖の「森と湖の楽園」で開催されていました。



ところが、リピート率が90%を超え、予約しても開催できるのが2年後という状況になってしまったのです。

その状態を打破するために「日本野外研修ワークショップ協会」を発足し、私が関西支部の代表理事として展開していくことになったのです。

提携施設も関東・関西だけでなく、全国に広げている最中であり、講師養成講座も開講し、私も試験官として講師養成に努めています。

関西支部と言いながら、全国を対応しています。

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権限委譲が現場力を強める

「多くの業界人は1パチが業界を救った、と考えているが、1円が4円をダメにした、といっても過言でない。1円に走った客は二度と4円に戻らない。そのうち、いい機械が出てきたら4円に戻る、という幻想を見て、4円を捨てきれない。4円が飛んで一時期悩んだ全国大手はいち早くそれに気づき、無駄な努力を止めた。日本のデフレの流れからしても無理。それが分かって気が楽になった。リーディングカンパニーのプライドで4円に拘りすぎている大手は、スーパーのダイエーと同じ道を辿ることになる」と話すのは業界の市場分析をしたシンクタンクの関係者。

業界はなぜ、1円を選択したかを改めて検証しなければならない。それは等価が主流となり、スタートが回らない→カネが続かない→客離れのスパイラルを止めるために、4倍玉が借りられる1パチがスタートした。

この時、業界は射幸性の高い機械が主流となっていたので、等価営業を止める選択肢はなく、1パチを選択した。1パチを選択する前に、等価を止めて、40玉交換に戻す努力をしていれば、ここまで4円が壊滅状態になることはなかった。風俗営業という枠で縛ら得ている以上、自由競争はやってはいけない業界だったのに、独禁法に触れることを恐れたのか、警察が自由競争を認めてからおかしな方向へ進みだした。

等価で躍進したホールが、今となっては等価に苦しめられている。

「新規で出店した10店舗以上が当初の計画通り行っていません。全敗です。地方によって売り上げが半分以下になったところもあります。基本、赤にはなっていません。かろうじて黒ですが、会社には貢献していません。地方のどうにもならない店舗を閉めて行くことも考えなければなりません。ただ、撤退しただけでマイナスイメージが出る。地方はともかく都内の撤退はできない」(ホール関係者)

ただ、脱等価の試みもチャレンジしたことはあった。すっかり、等価に慣れ親しんでいる客からすれば、交換率が悪い店を選択することはなかった。時期が早かっただけで、今、やればまた違った結果が得られるかもしれない。

「出し過ぎてもお客さんがいつかない。昔のように固定客をじっくり作れない。等価だから見切るのが早い。等価ではない時代には出して固定客を作れた。4円復活の方法が見つかりません。新台が出なくなったらウチも終わりです。新台に頼らない営業には至っていないのが現実です。店にお客さんがいついているのではなく、新台にいついているだけですから」(同)

一度転落した大手が今復活してきている。新店の大型店がいずれも好調だ。苦汁を舐めた経験から現場に任せる社風に変わり、風通しが良くなったことが奏功している。

ディスカウント大手のドン・キホーテは値付けまで現場に任せて業績を向上させているように、時代の流れについていける人材に権限を任せた方がいいのかも知れない。



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4000個箱の使い道

いま、玉箱のサイズは1500~2000個箱が主流になっている中で、久しぶりに見かけたのがこの4000個箱だ。

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玉箱は換金率との相関関係からサイズをチョイスしなければならない。例えば、1500個箱の場合、4円等価なら6000円、3.5円で5250円、3円4500円、2.5円で3750円となる。

これが2000個箱なら4円等価が8000円、3.5円で7000円、3円で6000円、2.5円で5000円となる。

なかなか中途半端な数字が多いが、お客の心理として計算しやすい数字になるサイズが嬉しいものだ。その数字とはズバリ1箱5000円。意外なことだが5000円になるサイズに換えたら稼働が上がった、ということが実際にある。

今は1円が主流になっているので、ここは計算しやすい2000円が妥当か。

話を4000個箱に戻そう。

今は出玉演出もあって出玉を多く見せるために、小さい箱にして積み上げたがるが、かつては透明の衣装ケースのようなサイズの玉箱もあった。優に1万個は入るようなバカでかいサイズで、普通の玉箱に出した玉をある程度箱の数が溜まると、その衣装ケース箱に移し替えて、出玉を見せた。圧倒的な迫力がある。お客さんは衣装ケース箱に移し替えてもらった時は優越感に浸れる。

衣装ケース箱が一杯になると人力では持ち上げられないので、専用のリフトがあった。専用リフト付きの巨大な玉箱が売れた時代もあった。

で、この4000個箱の使い道は意外なところにあった。

最近は人件費の削減のために各台計数機を導入しているが、各台計数機を導入したくても導入できないホールには、4000個箱は最適といえる。箱が大きいので、2000個箱に比べて1回分運ぶ手間が省ける。

各台計数機を導入するよりも経費削減になるだけでなく、玉積みを見せられるというメリットもある。2000個箱前後のサイズが主流にはなっているが、4000個箱もまだ販売されている。

「4000個箱は妻板からちょっとはみ出るので、3000個箱で奥行きが狭いものを作ってくれたら売れる。4円の甘デジコーナーならそんなに玉箱を積まないので、1500個箱を3000個箱にするだけで玉箱運びが軽減できる」(ホール店長)

発想の転換で玉箱を大きいサイズにすることで、従業員の手間を半分に削減することができる。

回数は減るかも知れないが、4000個箱になると結構重量があるので、女性スタッフでは作業がきつくなる。職業病ともいわれる腰痛が懸念されるところだ。やはり3000個箱ぐらいが妥当か。


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座して死を待つか、業界が一丸となって遊技人口を増やすかの二者択一

2人の大物がそれぞれの業界から未練を残しながら去ろうとしている。

1人はユニバーサルエンターテインメントの岡田和生会長で、もう1人は衆議院議員の亀井静香だ。

岡田会長は一代で築き上げたユニバーサル帝国のドンとして君臨していたが、20億円の私的流用問題で取締役会からクーデターを起こされ、会社を追放されてしまった。これを不服とした岡田会長は、代表復帰を目指して手続きを踏んだとしているが、ユニバーサル側は全面否定している。

一方の亀井代議士は警察官僚出身の政治家として、パチンコ業界とも何かと関りを持っていた。そのうちの1社がユニバーサルだった。2009年、同社の創業40周年の記念式典に招かれて、壇上でかつては犬猿の仲だったサミーの里見社長と岡田会長を握手させた光景が印象深い。

2005年の郵政解散選挙では自民党を離党して、国民新党を立ち上げた。2009年、民進党が政権を取った時は連立を組み、鳩山内閣で金融担当大臣になるも、野田内閣と対立して離脱。下野すると政治的影響力も薄められて行った。

政界引退の弁をこう述べていた。

「皆さんのご苦労を活かすことができなくなった。一緒にやっていく相棒がいない」と悔しさを滲ませた。

何かと縁の深い2人が同じ時期に忸怩たる思いで去ることは、因縁めいたものすら感じさせる。

これも一つの時代が終わる何かのサインなのだろうか?

ホール企業4社が顧問税理士に、今後5年~10年後の各社の経営シミュレーションを行ってもらった。ホール規模は単独店から数店舗の中小ホールだ。

改正風営法が施行されるのは来年2月1日から。現行の遊技機は旧基準機になるが、検定が3年間あることを考えると、完全に新基準機に移行するのは3年後の2021年。経過措置の3年後に機械を買える体力が残っているかを判定した。新台、中古を含めて機械の平均購入価格を1台30万円で計算した。

うち2社には「閉店」の判定が突き付けられた。しかし、ある程度の覚悟はできていたので、その結果に驚くこともなかった。

4円コーナーは新基準機を導入することになるが、初号機は稼働が取れるかどうかは皆目見当がつかない。当面は新台入れ替えのペースは落ち込むことは想像に難くない。

メーカーの新基準機の開発はあまり進んでいないようで、下請けの開発会社は「開発案件が止まっている」と悲鳴を上げる。

買い控えが続けば、当然、新基準機の中古のタマ数そのものが少なくなることが予想される。中古機オンリーで運営している弱小店には、新基準機の中古そのものが回ってこない可能性もある。

そうなると、べニア板営業も余儀なくされる。そんな見すぼらしいホールへ行く客もいない。

完全5号機に移行した2007年はホール、スロ専を含めると約1500軒が閉店に追い込まれている。

今回の規則改正は5号機ショック以上に業績に影響を与えることになる。出玉性能がパチンコ、パチスロ共に3分の2に抑えられ、ホールは売り上げ、粗利とも減少することを心配する。

座して死を待つか、業界が一丸となって遊技人口を増やすか。

やらなければならない答えは出ている。にも拘わらず突破力のある旗振り役が登場しない。


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