北関東にあるこのホールは、現在1店舗を50年以上営業している。拡大路線に走ることもなく、1店舗を守り続けている。
1店舗だけなので従業員の家族を招いての日帰り旅行も行う。就業員の家族と会社の距離感が近いために、こんな質問を受けることになった次第だ。
「息子は後30年は働かなければなりませんが、食べさせてもらえるんでしょうか?」
「大丈夫、定年退職まで面倒を見ます。パチンコ店がいきなり潰れることもありません。場所柄大手も進出してくるような場所でもありませんから」と母親の不安を一掃した。
とはいったものの、常務は一抹の不安はあった。規制だけは読むことができない。万が一この先、死活問題になる規制がかかったら、どうなるか分からない。それがグレーゾーンといわれている3店方式だ。
パチンコ営業の要だった釘調整を警察庁が違法と言い出したから、次は3店方式に踏み込んでくる可能性はゼロではない。
常務が恐れるのはサラ金のグレーゾーン金利問題。最高裁で違法判決が出て早や10年になる。第三者が3店方式を違法と訴えた場合、裁判所の判断に委ねられることになる。
地方になればなるほど自家買いをしているケースもある。これは明らかに違法で営業許可取り消しになる。
釘調整そと3店方式のグレーな存在があるために、ホール企業は国内では上場できない。
小見山幸治参院議員(PCSAの政治分野アドバイザー)がホール企業の株式上場に関する質問に対して、8月25日に政府が答弁書を送付している。
質問は香港市場に上場するホール企業が相次いでいるが、国内の証券取引所への上場は実現していない。
国内で上場できないのは、関係当局の対応が上場の足かせになっていないか、として、株式上場は健全な企業としての社会的評価や業界全体の業務の適正化を推進する。パチンコ営業者の株式公開は、個別の営業者に対する審査で判断されるもので、パチンコ営業者全てが株式公開に不適格ではないと考えるなどと政府に見解を求めていた。
これに対して、政府はホール企業の株式上場がパチンコ営業全体の業務の適正化や健全化に対してどのような効果があるかは、一概に答えることは困難、とした。
また、ホール企業の株式上場の審査基準は、各証券取引所において、有価証券上場規程に基づいて、株式を発行する個別企業ごとに審査が行われるものと、とした。
いずれにしても、釘調整と3店方式がグレーなままでは上場できない。加えて、警察からの規制があるたびに、業績が落ち込むことが予想される業種は、株主保護の観点からも株式上場には向いていない。
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