パチンコ日報

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少子化対策は余裕があることを実証したホール社員

地方都市で複数のガソリンスタンドと不動産会社を経営する社長がいた。創業から40年以上、地元に根を張り、堅実に成長してきた会社だったが、時代の流れは確実に変わりつつあった。

ガソリン需要の減少、電気自動車の普及、環境規制の強化。街中や幹線道路沿いのガソリンスタンドは次々と廃業に追い込まれ、業界全体が縮小の一途をたどっている。社長はその現実を誰よりも早く悟っていた。

「ガソリンスタンド一本ではこの先、家業を守れない」

そう感じた社長は、4人の息子たちにそれぞれ違う道を歩ませる決断を下す。長男には本業を継がせ、残る3人には将来有望な分野へ進ませて、家業を“多角化”する戦略を描いた。

20年以上前、息子たちが選んだのはパチンコ業界、飲食業界、タクシー業界。いずれも当時は成長が見込め、地方でも展開可能なビジネスだった。息子たちにはそれぞれの業界で経験を積ませ、将来的にグループ全体を支える「新たな柱」を築く構想だった。

その中で、現在もっとも勢いがあるのがタクシー業界だ。

配車アプリやキャッシュレス決済の普及で業務効率が大幅に改善し、M&Aによる再編も活発化している。三男がこの分野に進み、すでに中小タクシー会社の買収を進めており、グループの新しい柱になろうとしている。

一方、パチンコ業界に進んだのは次男だった。

業界全体は遊技人口の減少により厳しい局面を迎えている。買収の話は多いが、資本力のある大手以外は生き残りが厳しい。それでも次男はこの業界を離れるつもりはない。

「職場の雰囲気がよく、休日もしっかり取れる。何より、自分の時間を大切にできる」

そう語る彼は、業界の厳しさを理解した上で、自らのペースで働き続けている。さらに、手取りに加え、実家から月収が80万円程度になるよう支援してもらっているからだ。経済的な不安がないため、仕事にも家庭にも余裕を持って向き合える。

その結果、次男の家庭はとてもにぎやかだ。女の子3人、男の子2人の計5人の子宝に恵まれ、妻の実家も次男の両親も孫の誕生を心から喜んでいる。妻は5人姉妹で、次男は4人兄弟。女系と男系の両家にとって、待望の孫が生まれた形だ。夫婦はさらに「次は双子を」と真顔で言う。

この一家の姿は、「経済的な安定があれば、子どもは自然と増える」という現実を物語っている。

政府が少子化対策を掲げても成果が上がらないのは、家庭の経済的基盤が不安定だからだ。結局のところ、「子どもを増やす秘訣」は政策ではなく、“余裕のある暮らし”をどう作るかにかかっている。

ガソリンスタンド危機から始まった家族経営の物語は、いつのまにか日本社会の課題への一つの答えを示してくれている。それが、この次男一家の姿である。



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