当初の予定では解体・建築費用も含めて投資額は55億円。ボウリングやゴルフ、カラオケなどの2階建ての複合レジャー施設「ツーテン・ゲート」(仮称)を建設。今年6月のオープンを目指していた。
市との契約条件で5年間は風俗営業のパチンコ店はオープンできないことになっている。
フェスティバルゲートを解体して、更地にするだけでも大変な工事だった。解体中に東日本大震災が起こり、解体工事にも遅れが出た。
着工に遅れが出ていた「ツーテン・ゲート」計画から一転、7月9日にマルハンが発表したのは「韓流テーマパーク」だった。
それによると、総工費は約100億円で、今秋に4階建ての建物を着工。1年後の秋に建物を完成・オープンさせる。
館内は韓流スターがプロデュースする衣料、グッズ販売店、飲食店などのほか、韓国からの輸入食材を扱う食品スーパーを展開。多目的ホール「K-POPホール(仮称)」を併設し、韓流スターのショーなどを楽しめるようにする。
年間売上高は50億円で、年間来場者は300万人を目指す。
落札から4年。
この間経済状況も大きく変わった。
当初計画していたボウリングやカラオケでは集客力に限界がある。
約1年前、マルハンのツーテン・ゲートに関するエントリーをアップした。
この時点では韓流テーマパークの計画はまだ浮上していなかったような感触だった。
李明博元大統領が竹島へ上陸したのが8月10日。これを契機に日韓関係が急激に冷え込み、韓国を訪れる日本人観光客が激減。
韓国旅行業協会によると、昨年10月からは訪韓する日本人観光客数が毎月、前年比で30%以上減少。12月には旅行会社を通して韓国を訪れた日本人は前年比41.3%も減少している。
李明博元大統領が竹島へ上陸する前までは、K-POPスターが日本の歌番組を席巻していたのに、昨年は紅白からも姿を消した。
こういう時期に、あえて「韓流テーマパーク」をぶつけてきたのは、冷え切った日韓関係を文化交流によって修復する狙いがあるのかも知れない。
マルハンの韓流テーマパークについて業界関係者はこう読む。
「パチンコ店をしないのに1000台の駐車場は必要ないでしょう。まして、100億の総工費を掛けている訳ですから、飲食、多目的ホールで回収出来るとは考えにくい。いずれパチンコ店になるはず」
また韓国人実業家はこう見る。
「日本人のおばさんが韓流スター熱狂したが、冬ソナでそもそも終わっている。韓国の資本家が2~3年前同じことを考えてシミュレーションを立てたが中止した。K-POPは政府の国策だったが、この先韓流ブームが復活することはない」
一方、顧客の反応はというと…
「そんなものを作るのなら、本業でもっと玉を出して欲しい」
ごもっとも。
3年、5年後どう変わっているのか注目したい。

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