パチンコ日報

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「あったらいいね」を実践して高稼働ホールへ

その店長がパチンコ業界に入るきっかけは、アルバイトだった。めきめき頭角を表しすぐに主任~店長へと昇格した。



関西では名の通ったチェーン店だった。親戚が同じ屋号を使っていたが、もちろん、経営は別々。その店長が入社したホール企業は、不幸にも「アラリ至上主義」だった。  



そんなホール企業でもオーナーにズバズバものをいう副会長がいた。普通は稼働を上げることに主眼を置き、利益は稼働に伴ってついてくるもの、という考えが主流だ。それを常々オーナーに忠告していた。親戚でもないのに、オーナーからすれば、煙たい存在だった。  



やがて副会長は会社を追い出されることになる。お目付け役がいなくなったオーナーのワンマンぶりに拍車がかかり、粗利の抜き方はより酷くなった。   



同じ屋号でもそのホールは、一つ、また一つと店舗を閉めていった。



「地域があっての会社。地域に必要とされる会社ではなくなっていました。副会長が辞めたので、私もそのホール企業に止まる理由がなくなりました。副会長は人の心が分かる人なので惹きつけられました。地域一番店になるには稼働だけでなく人と人のつながりを考える人でした」と振り返る。  



そんなアラリ至上主義のホール企業でも学んだことがある。それはパラドクス(逆説法)だった。失敗から学ぶというもので、オーナーの姿は反面教師だった。こうすれば、失敗するの見本だった。  



大阪に「なんば道頓堀ホテル」がある。ホテルの前に東洋人・アフリカ人・アラブ人・西洋人の巨大な顔の彫像が並ぶ。



このホテルはある時期から外国人観光客のターゲットにした。すべての国のお客さんを受け入れるために「あったらいいね」と思われるものをどんどん取り入れた。  



外国人旅行客にとって本国に国際電話をかけるには、おカネがかかるので我慢しがちになる。



そこで、採用したのがインターネット電話だ。インターネットなので無料でかけられる。



無料はまだある。



ワイン1本がサービス。パソコン、自転車、マンガの貸し出しもすべてサービス。それでいて料金はビジネスホテル並。 何度か利用したことのある道頓堀ホテルからは「あったらいいね」を学んだ。  



再就職したホールでは、これまでの経験を活かしてすぐに店長に昇進。店長の中にもS、A、B、Cとランクがあるが、入社3年で数少ないS級の店長になった。  



「『これがあったらいいのに。でもな…』。このでもながアカン。リスクを考えて行動しないことが一番ダメ。結局、皆さんはできない理由を探してやらない。例えば、冷蔵ロッカーが買い物帰りのお客様のために欲しいけど、使われなかったらどないしよう、と考えてしまうから行動しない」  



この店長が担当している店舗は、平日の昼間でも高稼働を誇っている。4円パチンコも稼働が衰えない。いいと思うことは貪欲に何でも取り入れる姿勢がその結果につながっている。





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