業界人が打てないようなパチンコに未来はない。日報でも何度か取り上げたことがあったが、では、業界人はどうしているのか?
A子さんはホールの社員になって20年になる。現在まだ独身。最近実家を出て一人暮らしを始めた。
「実家にいた頃は、食費を入れたらすべて小遣いだったので、かなりパチンコに突っ込んでいました。一人暮らしを始めると家賃や光熱費もかかるので、さすがに4パチ、20スロは打てません。今は暇つぶし感覚で1パチと5スロしか打ちませんが、1パチではMAXしか打ちません。甘デジのちょろちょろ感はつまらない。昔からガロが好き」というように、休みの日にはほぼパチンコを打っている。
これはまだいい方だろう。
結婚して2人の子供がいるBさんの小遣いは2万円。
「全然、パチンコはやっていませんね。たまに、スロットに行って勝ったらショーパブへ行くぐらい。カネが続きません」
独身のCさんは彼女とのデートにパチンコへ行った。
彼女から一言。
「こんな臭い所は嫌!」
たまに勝つパチンコの魅力を伝えたものの、「おカネがなくなってどこがうれしいの?」とギャンブル嫌いな人には、パチンコの楽しさは伝わらなかった。
独身のDさんは小遣いは自由になるものの、「最近パチンコを止めました。負けすぎました。今は週3回でボーリングに通っています。アベレージは190ぐらいです」と胸を張る。
Dさんまでは正社員だが、アルバイトのEくんの場合はちょっと違う。
休憩中のEくんがスマホを一所懸命いじっているので店長が「何してんの?」と声をかけたところ、Eくんが嵌っているのがこれだった。



Eくんは店長にこんな爆弾発言をした。
「ホールで働いているとお客さんがいくら負けているか分かるのでやるもんじゃない。われわれのように二十歳そこそこのアルバイトはパチンコなんか打たないですよ。だって20代の若いお客さんでパチンコを打っている人はいないでしょ。やるとしてもせいぜいスロットです」
店長は改めて思った。
「パチンコのネットゲームに従業員が嵌るのは問題だ!」
かといって業界人が再びパチンコを打てる環境を店長一人の力で作れるわけでもない。
「昔は機械代は20万。それが今は倍。機械代が10万円なら遊ばせることができる。店長なら誰もが遊べる店を目指しているが、店長は売り上げと粗利を確保しないとクビになる」
業界人でも1パチ、5スロも打てなくなった現状を嘆くだけで、打開策はない。
機械代が経営を圧迫するなら新台の呪縛から解放されるしかない。

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