パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

懸賞広告は射幸心をそそらない?

喉もと過ぎれば熱さを忘れる。



警察の手綱が緩んだからか、「○○○○さん来店」というチラシをよく見かけるようになった。ライターとか、イベントコンパニオンとかの肩書きもなく、「○○○○さん来店」である。



誰もが「あんた誰?」と突っ込みを入れたくなる。誰も知らない「○○○○さん」が来店することをチラシに載せて、何の効果があるのかと聞きたくなる。



苦肉の策といえば苦肉の策だが、こういう逃げ道を探すことを警察庁は怒っていた。



警察からは完全にアウトとされる機械のイメージキャラクターの来店イベントを敢行するホールもあるぐらいだから、本当に喉もと過ぎれば熱さを忘れている。



すべては著しく射幸心をそそるおそれがあるから、警察は取り締まり強化するわけだが、オシボリを配っても射幸心をそそる、との見解を示していた所轄もあるぐらいで、この「著しく射幸心をそそるおそれがある」がなかなかの曲者だ。



ホールが金品をお客に渡せば、アウトなのだが、アウトのようで、アウトではない。何か腑に落ちないホール関係者が少なくない。



広告・宣伝規制が強化されている時に誰もが思いも付かない行動に出たのがダイナムだ。



店舗ホームページリニューアルキャンペーンとして、5万円分の旅行券が10名に当たるほか、ダイナムオリジナルキャラクターのぬいぐるみが100名に当たる。



広告・宣伝規制にはこうした懸賞広告の規制はなかった、といえばなかった。



この手の懸賞広告はかつてはカード会社が主催でやっていた。対象者はお客でも主催者がホールではなく、第三者のカード会社ということで逃れていた。



懸賞広告なので店へ行っておカネを使わずとも応募できる。従ってこれが著しく射幸心をそそることにはならない、といえばならない。



ダイナムには法務部があるので、その辺は十分調べた上でやっているのだろうが、でも、ホール関係者はしっくりこない。



「リーディングカンパニーともあろうものが、法律に触れていなければ何をしてもいいというものでもない」というのが腑に落ちない人たちの共通認識だ。



上場したからには株主の期待に応えて売り上げを伸ばさなければならない。







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コンサルのできるチラシ屋

「チラシ代を5000円安くしたところで、それでお客様が増えますか? それよりも1000円プラスしてお客様を10人でも増やしませんか?」と話すのはGGPの市原毅代表。



パチンコ営業が分かるチラシ屋を自認する市原代表は、チラシの「物語営業」を提唱する。



その心は「パチンコ営業やチラシはある意味、男女関係に近い。女性からするとどこにでもありふれているようなくどき文句や似たようなイベントでは嫌で、心に響かない。オリジナルの魂の言葉を入れなければならない」と力説する。



ではなぜ、パチンコ営業が分かるのか。



それには市原代表の業界歴を振り返れば分かり易い。



高知県で中・高一貫教育の進学校に進むも家庭が裕福ではなかったので、学費を自分で稼ぐために中学1年生の時から新聞配達をしていた。月額7万円は学費と自分の小遣いにしたが、「いつか金持ちになってやる」とギラギラした野心を持っていた。



新聞配達をしていたので、毎日株式欄を見るようになった。毎日下がっていたのが日活で75円まで下がっていた。当時1000株単位だったので、自分の小遣いの範囲で買えるのは100円未満の株。バイトで貯めた15万円を握り締め、野村證券で日活株を買った。中1の時だった。



日活株が1年後には300円に上がったときに売り、日本鋼管に乗り換えた。株の売買で儲けたおカネで家電を買うような中学生だった。その資金は新聞配達して自分の体で稼いだ。



一旗上げるためにはまず、東京へ出ることだった。高校を卒業すると東京の大学進学するも、最初から2年で中退する予定だった。



東京に出た時、最初に始めたバイトが都内のパチンコホールだった。時代は昭和から平成へ。アルマーニのスーツを着た店長が、当時は庶民の高嶺の花だったケータイを持っていた。



その姿を見て、金持ちになれるパチンコ業界も悪くない、と思うようになり始める。



大学2年で中退するとバイトで働いていたホールの正社員になる。店舗は2店舗しかなかった。将来性を考えてもっと大きいホール企業に転職することを決める。



その時、求人雑誌ビーイングで週休二日、初任給30万5000円のホール企業が目に飛び込んできた。



22歳で入社。そのホール企業の技術課の研究員試験にも合格する。



ここは釘のトラの穴とも恐れられ、統一ゲージの基本を叩き込まれた。毎日、釘と掃除に明け暮れた。それがすべてだった。



日中はつなぎを着て店舗の清掃。夜は新台入れ替えがあるホールへ出向き、6時間かけて指定の割数になるようにデータを揃える日々が1年2カ月続いた。



ベースが1違っても上司から怒鳴られるほどの厳しさがあった。



26歳で9店舗の営業を統括する営業課長に就任。



「全体平均で3万3000稼働だったものを4万5000稼働に引き上げたので、稼働を上げる自信だけはありました。有頂天になっていたことも事実です」



28歳の時には年収が1200万円に達していたが、あっさりと捨てる。



「自分が勉強しなかったので、子供にはネイティブな英語がしゃべられるようにした、と思っていました。英語を身に着ければ世界の60億人を相手に商売ができるからです。それにはアメリカンスクールに入れることが手っ取り早い。そうなると年収が2000万円は必要になる。そのためには自分がオーナーになるしかない。0.1%でも可能性があるのなら、それに賭けた」



こうして、28歳で独立してコンサル業を始める。5年以内にオーナーになる目標を掲げる。



最初はアドバイスでスタートしたが、オーナーからは店長派遣の要望が強く、常駐派遣型のコンサルがメインに。最盛期には83店舗へ店長派遣を行っていた。



稼働を上げる噂はやがて金融機関の耳にも届く。銀行が抱える不良債権の立て直しにも手腕を発揮し、銀行案件の再生も多数手がける。



好事魔多し。



5号機問題などが発生して、再生計画が従来通りに進まなくなる。やがて内部崩壊が始まり、コンサル会社は解散することになる。



そこで、次に始めたのがコンサルのできるチラシ屋だった。



「円周率をいえといっても3.14までしかいえない。鎌倉幕府はイイクニに作ろうで記憶したように物語は記憶に残る。チラシも起承転結の物語が必要になる。この手法で3万発のホールを半年で4万発まで稼働を上げました」



物語営業のサンプルチラシの一例がこれ。





ところで、子供の教育のためにも独立の道を選択したわけだが、その後子供はどうなったのか。



小2からアメリカンスクールに通い、中2でニューヨークのボーディングスクール(エリート養成の寄宿学校)に進み、ジョージア工科大学、と期待に見事に応えている。



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適正営業への助走?

12月納入の期待のビッグタイトルが芳しくない。これで正月営業を乗り切る予定だったが大きく当てが外れた格好になっている。



トップ導入週の平均稼働は1万8000枚で一躍首位に躍り出て、期待通りの機械かと思ったのも束の間だった。



1週間後には1万5000枚を切る。それでも今の機械にすれば上出来だが、中古市場は下落の一途を辿っている。ホールによっては2~3日目で早くも客が飛んだ店も。



中古機転売で機械代を回収しようと計画していたホールにすれば、償却計画が大幅に狂ってきている。



「機械自体は悪くはない。見た目も、演出もよかった。強い店はそれなりに稼働がある。ただ、客層を選ぶ機械なので、情報収集して予備知識のある人向き。オールマイティーではない。それと高確率が熱くない。結構外れる。差玉は出るのだが…。市場が要求していない台数が出回りすぎた」(販社関係者)



この機種に関しては5~6機種前ぐらいから機歴対象になっていたので、ホール側の期待も大きかった。中古でもプレミアムがついて高く転売できるとの思惑も見事に裏切られたことがホールの怒りに火をつけることに。



転売を目論んで店のキャパ以上に導入したホールは特に痛手だ。



別の販社の営業マンの機械の評価はこうだ。



「コアなユーザー向きの機械なので、せいぜい5万台ぐらいに止めていたらここまで評価を落とすことはなかった。決して辛くて出ない機械でもない。ただ、出方の波のバランスが悪い」



他メーカーの関係者の見方は辛らつだ。



「タイマー問題などもあり、数社のメーカーの社長が警察庁へ呼び出されてお灸をすえられている。その時、過激な機械は販売自粛を約束させられているわけで、警察がOKを出した機械は、市場的にはNG。メーカーの営業に煽られて買ったのだろうが、ホールも高価な買い物をするんだからもっと慎重にならなければいけない。機械は使いきるもの。転売で儲けようとするからおかしなことになる」



今回は期待が大きく、ホールの実力以上に多台数を導入したホールもある。弱小の部類に入るのに、20~30台導入して勝負に出たホールも。



「この半年間で業界はかなり疲弊している時に、この機械代の回収はかなり厳しい。結局はお客さんが負担することになる。メーカーの暴走は畑を腐らせていることと同じ」(ホール関係者)



ホールはお客に対して煽り営業をしていたが、メーカーはホールに対して同じことをやっている。



「来年は適正化されるのでは? ホールさんは買わなくていい機械は買わなくなる。適正な買い方をすれば、今のようにぶっこ抜く営業をしなくても済む」(販社関係者)



災い転じて福となすことになればいいのだが。





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店長のとっさの機転

70歳を過ぎたおばあちゃんがホールで財布を落とした。



それを店員に告げると、すぐに店長のところに報告が上がった。



店長の行動は早かった。



館内放送で「財布を落とされたおばあちゃんがいます。足元をご確認下さい」とお客さんに協力を求めた。



財布を拾った場合、ちゃんと届けるかネコババするかのどちらかだ。店長はネコババされないようにするために、あえて館内放送した。



モニターカメラを見ていると、お客さんのほとんどが、下を向いて自分の足元に財布が落ちていないか確認していた。



お客さんは至って協力的だった。



ところが、財布はホールのどこにも落ちていなかった。



ホールでさっきまでおカネを使っていたので、ホールで落としたことには間違いないことだけは確かだった。



善意の第三者が現れることはなかった。



おばあちゃんはがっくりと肩を落とした。



おばあちゃんはもう一度バッグの中を探してみると、下のほうから財布が出てきた。



落としたと思ったのはおばあちゃんの勘違いだった。



落としたことがおばあちゃんの勘違いだったにせよ、出てきたことに店長は自分のことのように喜び、安堵した。



そして、店長は再び館内放送をした。



店長はとっさの機転を利かせた。



「皆様のご協力のお陰で、無事財布が見つかりました」



ウソをついて、おばあちゃんの名誉も守った。



見つかったことで、一部の常連客からは拍手が起こった。



勘違いではなく、財布を落とすことはある。



財布の中には、キャッシュカード、クレジットカードから、免許証まで入れている人が少なくない。



おカネは諦めるとしても、カードを止めたり、再発行する手続きは面倒なものだ。



通帳と印鑑でおカネを下ろすには銀行の窓口で顔写真付きの本人確認ができるものが必要になる。



となると免許証が必要になる。



免許証の再発行をいの一番に行わなければならない。



一度こんな経験をするとGPS機能付きの財布が欲しくなる。



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セールスフォースをパチンコ業界が採用したらどう変わる?

パチンコ業界の人材派遣会社の社長から「セールスフォース」という聞き慣れないシステムを採用している、という話を聞いた。



「社内の目標の進捗状況を見える化できるシステムで、誰が頑張っていて、誰が頑張っていないかも分かる。新規獲得のフェーズも見える。進捗状況もグラフ化できる。ウソの報告書が書けなくなる。アポは取れても結果が残せない社員が会社を潰すことになるが、それも未然に防げる。チャターで本当の意見が入らようになった。これ、トヨタも採用している」



このシステムはアメリカのセールスフォース・ドットコム社が提供しているITサービスで、モバイルとソーシャルネットワーク、クラウドの3つを融合したもの。タブレットやスマホを使ってどこでも居ながらにして情報を共有できる。サーバーではなくクラウドを使うことによって低コストで業務改善が図れる。



人材派遣会社の社長もいっていたように、日本でも大手企業が「セールスフォース」を導入し始めているが、その代表例がトヨタで、昨年5月から業務提携して「トヨタフレンド」の構築を図っている。



豊田章男社長が採用に至った経緯は、若者の車離れに歯止めをかける狙いがあった。会見で次のように述べている。



「ソーシャルネットワークサービスの中に、これからは車も参加する。コミュニケーションを通じて、車がお客様と友達になる。さらにお客様にトヨタも友達と思ってもらえたら、こんな素晴らしいことはない。次の100年も車がお客様や社会に必要とされ、愛される存在になるための一つのチャレンジになる」



社会に必要とされ、愛されるとはパチンコ業界とも無縁ではない。話はさらに続く。



「コミュニケーションツールが今やSNSになったように人と人のつながり方やコミュニケーションの手法は劇的に変化している。コミュニケーションの変化に合わせて車も変化することができれば、若者の車離れや車の魅力低下の現状に歯止めがかかる。もっといい車を作るためのチャレンジ。クラウドという未知の世界を切り開いたセールスフォース・ドットコムと仕事をすることでトヨタの車作りがどのように変わるか、わくわくしている」



車をパチンコにそのまま置き換えられる。



トヨタはセールスフォースを「iPhoneに4つのタイヤを乗せたようなもの」ともいわしめる。



その心は車に人格=車格を持たせ、ユーザーが車と友達になるSNSと捉えている。いずれは、ユーザーの動向を予測して、車自身がつぶやくようにするようだ。



業界、業界でそれぞれ使い方がある。



老舗旅館では顧客管理に使っている。



前回泊まった顧客情報を瞬時に引き出し、それを調理場や中居さんらがタブレットやスマホで情報を共有できる。好きな食べ物、苦手な食べ物、残した食べ物、客の嗜好がすぐに分かるので、1人1人にきめの細かいサービスができる。



フェイスブックやツイッターなどとも連動しているので、その顧客がそれらのSNSに書き込んだ情報も吸い上げられ、一元管理できる。



パチンコ業界では大手コンサル会社がすでに導入しているようだが、ホール企業やメーカーも、パチンコが社会から必要とされ、若者のパチンコ離れに歯止めをかける一助として採用してみたら面白い。







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