パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

公務員の割数 前編

私も警察も体感機ゴト師対応に辟易していた2004年。



ゴト師C(37歳♂)のケースです。



ホールで確保した段階で私は、



・器具の放棄



・お詫び状(念書)



・組合への氏名・写真提供の同意



をもって、和解しようとしたのですが、Cは証拠ビデオを見せても全く、認めず、横柄な態度でした。



後々、わかるのですが、Cの道具は無線型で有線型に比べ、立件が難しいと

タカをくくっていた模様でして、更には30万円と高額な体感機であり、

まだ、元はとっていない。



よって器具の放棄に並々ならぬ抵抗を示したようです。関東からの単独ゴト行脚中のCは余程、自信があったのでしょうか。



ビデオ、データ、コインなど各種証拠と共に警察に突き出すことになりました。



刑事さんはこういいました。



「店長さん、Cは前科があるね。相当根が深いよ。どうする?」



「全く反省の色がないから、徹底的に絞ってください」と言う私に刑事さんは 瞬間的に面倒そうな表情が浮かびました。



「では、店長さん、今から被害届けや事情徴収の手続きに入りましょう」と言うことで取り調べモードは一気に加速しました。



手抜きは一切なし。 私も事情聴取で警察署に詰めることになりました。



おっと失礼。



「手抜きなし」をあえて使うと 「日頃、手を抜いているのでは?」という印象を与えますね。和解を奨励することはあっても警察の仕事に手抜きは一切ない、とそう感じています。



明らかになったことは、Cは元ホール幹部。



東京のホール勤務時、外部勢力とグルになり、裏ロムを仕組むと言う前科がありました。



数日後、刑事さんから「店長、一緒に検察に来てもらえないか?」と依頼がありました。



その趣旨ですが、「検事さんが体感機のしくみの説明を求めているのだが

私はうまく説明できない。よって補足してもらえないか」ということです。



F地方検察庁Y支部へ刑事さんと出向きました。



検事さんの部屋に通されたのですが、検事さんからの声かけはなく、しばらく沈黙。



しばらくして「で、何の用?」と検事さん。



刑事さんと私は顔を見合わせ、話の切り出しに苦慮。



間を置いて、刑事さんが「先日のパチンコ店の窃盗未遂事件の件ですが」と口を開きました。



「そうそう、そういうのがあったな。で、?」と検事さん。



「先日、電話でお話したとおり、器具の説明について本日は被害者であり、器具について詳しい店長さんに来ていただきました」



私は深々とお辞儀し、名刺を差し出したところ、検事さんは受取りません。



「前置きはいいから、忙しいのでとっとと説明してください」と検事さん。



私は「嫌なムードだな、、自分が呼びつけたくせに」と思いつつも、



「儀礼よりも実務を優先する実務派の検事かも」と心の中で善意に解釈することにしました。



そして瞬時に気持ちを切り替え愛想よく、



「かしこまりました」



ということで、

・スロットの大当たりや小役抽選の仕組み

・ストックの仕組みとストック放出の仕組み

・抽選のタイミング

・体感機でそのタイミングを合わせる

・レア小役の松解除、チェリー解除などなど



当時、私の持つ、精一杯の知識を披露し、「よって大当たりの確率は」と【確率】と言う言葉を使ったその時でした。



「俺の前で確率の話はするな!」と検事がいきなり激怒。

(もう「さん」はつけません)



刑事さんも私もびっくり。

鳩豆状態です。



検事「俺はT京大学で、確率論を専攻していたんだ」



つまり、【確率】の解説について、



「プロである俺がアマのお前からの解説を受ける必要はない」と言うことなのです。



その当時にスギちゃんがいたら 

「専攻していたんかねえ~ワイルドだなぁ~」とものまね・お笑いで済んだのでしょうが。



再び、沈黙。



重苦しいムードの中、

刑事さんが「実は容疑者は自供しておりまして」というと、



「それを早く言えよ。自白しているならごちゃごちゃ考えなくて良いんだよ!」と検事。



検事も刑事も40歳前後。見た目は若干、刑事さんが年長?



しかし、言葉は完全に上から目線でした。

階級社会には「長幼の序」は存在しないようです。



と言うことで検察での体感機プレゼンは終了。



何の為に時間を割いたのか。とてもむなしい思いをしました。



と同時に怒りのバロメーターがアップ。



帰路、刑事さんが

「店長さん、嫌な思いをさせてしまったね」との労いの言葉でようやく、我に返ることができました。



刑事さんは多くは語りませでしたが、どうやら自白の件は事前に電話で触れており、この検事のヒエラルキーまるだしには他の事件でも手を焼いているようでした。



本人は威張りたいだけなのでしょう。



「エリート街道からはずれ、支部勤務に相当不満があり、権威をアピールすることで不満解消」と思われても仕方がない対応でした。



本来、立件に関して、自白偏重であることは、好ましくないはずなのですが

自白に頼ることが手っ取り早いため、業務的に手を抜きたかったのでしょうね。



「威張ることには手を抜かないくせに」と私は心の中でつぶやいていました。





人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える





※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。