パチンコ日報

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1パチは 懐具合の バロメーター

還暦を過ぎたAさんは自営業者のため、悠々自適の生活を送っている。収入源は公共料金のように毎月入ってくる契約料金だ。



一度契約すると家賃収入のように毎月振り込まれるため、仕事といえば月末に請求書を起こすことぐらいだが、それとて本人がするわけではない。



二部屋あるマンションのローンも完済。マンションの駐車場にはBMWの7シリーズがほこりを被っている。



夜は近所のなじみの飲み屋を根城にしている。



Aさんが住んでいる街は、かつては吉本芸人が売れっ子になったら住む憧れの地であった。



ある日、オール巨人が取り巻きを引き連れて、Aさんが馴染みの店にやってきた。



反省会とやらで大声で盛り上がっている。



最初は我慢していたが、あまりのうるささに切れたAさんは巨人のグループに向かって「うるさい! 静かにしろ!」と一喝したことから、取り巻きと喧嘩になったこともある。



店で馴染みの常連客を見つけると「飲めよ」と奢るタイプである。



老後の蓄えも十分ある。時間とカネが有余っている典型だ。



それで毎日何をしているかというと、午前中はCS放送のパチンコチャンネルで新台情報を見て、昼から近くのパチンコ店へ足を運ぶのが日課だ。



かつてはパチンコ代は月間30万円使っていたが、今は10万円まで下がった。



それはカネがなくなったから10万円になったのではなく、面白い台がなくなったことや4円コーナーの稼働が下がったことが原因だ。



「過去2~3日の履歴をを必ずチェックする。大当たり回数で昨日が15~16回の台は吐き出しているので打たない。それより、昨日が4回で、一昨日が5回のような台を選ぶことにしているのだが、そもそも回っていない台ばかりで、誰も打ち込んでいないので、台の選びようがない。出そうな台には客が座っているので、やる気がなくなっているところだ」



そのデータの見方で勝てるほど甘くはないようだが、4円を打つ客が少なくなったことが、パチンコが面白くなくなった原因だ、という。客が打ち込まないと玉は出ないと考えるからだ。



そんなAさんが最近1パチ専門店になった店に足を運んでガロを打っていた。1時間半ほどで2000円ほど勝った。しかし、こんなしんどい思いをして2000円では二度と1円は打たない、と改めて思った。



そんな1パチを打っているAさんを見て、飲み屋仲間のBさんが、声を掛けられなかった、という。



Bさんが声を掛けられなかった理由は、あれだけ羽振りのよかったAさんが1パチを打っている姿に、仕事がうまく行かず、いよいよおカネがなくなって1パチを打っているものと思い込んだようだ。



それで声を掛けるのをはばかった。



他人から1パチはやはり都落ちのように見られることを痛感したAさんであった。



そこでAさんは一句ひねった。



1パチは



懐具合の



バロメーター





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