例えば同じ500台クラスの1番店と3番店があった、としよう。
1番店が初日の赤字を台当たり1万円で500万円打つとすれば、3番店は初日はせいぜい200万円で2日目は100万円、3日目にはトントン。4日目から利益を取る。
一方の1番店は半年間はマイナス戦略を打ってくる。赤字はチェーン店から補填されるので新店はどんどん歩を打つ。
1番店で勝った客は「やっぱり勝てた」と安堵し、負けたときは「たまたま負けた。負けは自分の引きが弱いから」と店を擁護する。
3番店で勝った客は「たまたま勝ってた」と運のよさに感謝し、負けると「やっぱり」となる。
つまり、出玉でははなっから勝負にならない、ということだ。
では、出玉勝負できない3番店は何で勝負すればいいのか?
「あなたがいるからこの店に打ちに来る、と思っていただけるようにすること。それにはマンパワーが必要になる。ただ、接客をマンパワーとはいわない。マンパワーとはモチベーションであり、生き甲斐のようなもの。マンパワーとはやりきりたいと思う気持ち。そう思うようになるホールの環境と人がいなければマンパワーを発揮させることはできない」
営業スキルとマンパワーを重要性を比較した場合こうなる。
営業スキルが100に対してマンパワーは0の場合と、営業スキルは0に対してマンパワーが100の場合は迷わずマンパワーを優先する。
「釘調整を一生懸命やっても、営業スキルによる稼働はちょっとずつしか上がっていかないが、無我夢中の姿はお客さんも含めて周りが応援する。マンパワーの効果はすぐに表れる」
このマンパワーを徹底的に重視して成長を続けているのがべラジオでもある。
ホールは装置産業ともいわれる。
機械や設備、釘調整→95%
マンパワー→5%
このわずか5%の部分で徹底的差別化をべラジオでは図っていった。
では、マンパワーを発揮させるために何を行ったのか?
まず、最初に行ったのがこれだ。
1.経営理念の策定
これに関しては店舗数が増え、従業員が増えて浸透しなくなった時期があった。この時選択を迫られ、一から作り直すことにした。策定する過程で社員が1人でも反対するとOKが出なかった。かなり時間をかけて作り直した。
2.行動指針
プロセスを大事にする!
結果よりもプロセスがなによりも重視された。一人一人の自主性を大事にした。仲間のやりたいことをサポートする社風を作った。やりたいことをやってみて失敗しても、仲間のやりたいことをサポートすることが評価された。
困難を楽しもう!
自己成長のためにあらゆる困難に勇気をもって挑戦することが求められた。
3.心のエネルギー
辛さと達成感のサイクル
半年に1回、社員決起大会が開かれる。この日のために改善プロジェクトチームが全社を挙げて動く。ここでは結果は求められる。昇格もあれば降格もある。刺激をし合える場が決起集会でもある。
研修と現場のサイクル
研修で学んで心に火をつけて現場に戻る。現場では常に問題点を抽出する。
普通の企業は問題点があると評価されないので、問題点を浮き彫りにしたがらないが、べラジオでは問題がないことが問題となる。常に問題に取り組んでいることが評価される。
なぜなら、問題点は成長のために必要なことだからだ。

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