第一報は昼のNHKニュースだった。
すでにご存知のことと思うがメディアで報道された内容は以下の通り。
ガイアが東京国税局の税務調査を受け、従業員の給与を水増しするなどし、数年間で約40億円の所得隠しを指摘されていたことが9日分かった。
追徴課税は重加算税を含めて10億円とみられている。
ガイアは従業員の給与を水増ししたり、役員の個人的な支払いを会社の経費にしたりしていたという。
国税局は、意図的な経費の水増しがあり、悪質な仮装隠蔽を伴う所得隠しに当たると判断したとみられる。
このニュースは業界にもたちまち駆け巡った。
ネタ元がガイアだっただけに、業界からはため息と共に、こんな声が漏れてくる。
「業界大手なんだから世間に与えるイメージが大きすぎる。これで他店にも税務調査が入るのかな? 去年は社長が覚せい剤で逮捕され、今年は脱税。業界3位の会社がこんなことで世間を賑わせて欲しくない。いっそ、業界から退場してもらいたい」
やってられないのは、現場で働くガイアの社員だろう。
ホールで働いている社員はニュースに触れるのは休憩時間ぐらいしかない。
お客から「お前のとこ、今度は脱税したんだってな」と今回の所得隠しのニュースを教えられ、絶句した人が少なくない。
スタッフは客から今回のことを聞かれてどう受け答えしていいのか分からないので上からの指示を仰ぎたい。
スタッフはすぐに店長に確認を取った。
店長にしても初耳だった。早速、ネットで確認した。次に本社に確認を取ったが、本社ですら状況をまったく把握していなかった。
ある店舗責任者は現在の心情をこう露呈する。
「本当に嫌になった。社長が覚せい剤で逮捕されて1年余りが過ぎて、やっと社長のことは忘れていたところにこれです。心のバランスが取れません。
これまで生活のために頑張ってきたが、もう一生は頑張れない」と心が折れている。
震災直後は組合の節電要請を無視、その後社長が覚せい剤で逮捕。そうした一連のショックの傷も癒えぬうちに脱税となれば「やっていられない」というのが本音であろう。
「覚せい剤事件の時は、社長個人の問題だからと、家族にもなんとか説明しましたが、今回は会社がやったことなのでいいわけができない。家内に何と説明していいのか分からない。脱税を自分の会社がやっていた、という認識はない。昔、パチンコメーカーが脱税したことがあった。その時、そのメーカーの機械は買わないようにしようと思った。いま、パチンコ客の立場なら脱税していたホールでは打とうとは思わない。2つの事件が中小ホールの問題なら言い逃れもできますが、うちのような大手では言い訳もできません。今回ばかりは気持ちの踏ん切りをつけなければならない」と苦悩する。
ガイアが事業キャッシュフローの証券化で700億円の資金を調達したのは2005年12月だった…。
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止めを刺され苦悩する社員
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