以下はその本文だ。
回胴式戦線異状あり
回胴式が元気であるという言葉が聞かれるようになつてからー年くらい経っただろうか。回胴式の増台ラッシュ、春先から鉄拳デビル、モンハン、パイレーツと 5万台クラスのメイン機種を多めに導入したのに全てぶっ飛び。それでも次に凄いのが出るからとお付き合いを重ねて回胴式の稼働は下がる一方。これで応援団がコケたら、これからどうやって回胴式で戦っていけばいいのか。
一般財団法人保安通信協会の型式試験状況に異状が認められる。
この型式試験状況は保通協のホームぺージ上で一般公開されているので、ネットで簡単に検索することができるのだが、直近の型式試験状況 (平成24年6月25日現在)を参照すると、92型式 (機種)が試験中であり通常時の型式数 (だいたい150型式)と比較すると 58型式ほど少ない。減少した 58型式は全て回胴式であり、メーカー側が (形としては)自主的に型式試験の申請を取り上げたものである。申請取下げ機種のリストには、某大手メーカーの超〇〇シリーズ7型式を筆頭に、〇〇伝、パチンコメーカーの聖〇〇〇〇、花〇〇〇など錚々たる面子が並ぶ。
事の発端は、某大手メーカーと某パチンコメーカー。型式試験の申請時の書類に添付するいわゆる「特定性能に関する添付書類」の内容と市場における機械の性能が相違しているとの指摘を当局から受けた。ひどいケースでは、本来は演出をつかさどるべきサブ基板に過剰な出玉性能を持たせるだけでは飽き足らず、別コマンドによりサブ基板の出玉性能をアップさせるような仕込みに関する指摘も受けている。当局からこれらの指摘を受けたメーカーは全て型式試験中の申請を取り下げ、その数が58型式に達したというのだ。
事態を重く見た日電協では当局の怒りを鎮めるため、これまでの見て見ぬふりという態度を改め、自主規制案の作成に取り組み始めた。この自主規制案がまとまれば回胴式の機械性能は2年前に逆戻りすることとなろう。
また回胴式はもともとぱちんこに比べて型式試験適合率が低い (5月は35%の15型式)が 6月はさらに適合率が悪化しているため、メーカーの販売できる回胴式もいわゆる「本命スペック」の持ち駒が尽きてきており、残りはもはや市場では使えない (名前だけの)いわゆる「ダミースペック」が多くなってきているという。8月まではまだ本命スペックが出ているようなので問題はないとしても、この本命スペック機も早々に売り切れ、 9月以降はダミースぺックのオンパレードとなり、そのまま自主規制になだれ込む公算が大きい。果たしてその先の回胴式に明かりは見えるのか。やりたい放題の〇〇に変わる新たなリーダーは出現するのか。
スロットメーカー数社が警察庁から呼び出しを受けて、保通協に申請していた機種を取り下げた、という話が出てのタイミングでこの文書である。
これは販社には流れているようだが、メーカーには流れていない模様だ。
発信者は誰なのか?
「おそらくメーカーだと思います。しかもタイマーが見つかったメーカーではないでしょうか。ただ、ARTがなくなることはないと思います」(スロット業界関係者)
また、別のスロット業界関係者も「現状、商売できていないメーカーではないだろうか。ただ、恨みでは問題は解決できない」と読む。
スロットメーカーは、ぶら下げるニンジンもない中で、売る機械もないことだけは確か。
営業マンも歩合給なので必死。
あるメーカーの営業マンの中には「うちはカネの力で通しますから」と子供だましのようなセールストークを使っている。

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