それは、隣の席から訪れた。
「お兄さん、東京から来たのかい?」
初老の男性は、函館の歴史や観光名所などを矢継ぎ早に挙げた後、「お兄さんみたいな人、よく来るんだよ」と言って、缶コーヒーをごちそうしてくれた。
そして、この店を訪れた客は、皆この店のことを好きになって帰るのだと、それはまるで我が子の様に、誇らしげに話し始めたのだ・・・・
この店は愛されている
私には十数年前にパチンコ店でのアルバイト経験があり、その時代にも、お店の雰囲気や仲のいい店員さん目当てで来店してくれる、
こういった感じのお客さんは沢山いた。
だが、その頃の私に接客という明確な概念はなく、また、その事を教えてくれる者もいなかった。
マニュアルなんて存在せず、個人の器量でのみ応対し、客の好意に甘んじて、訪れるのをただ待っているだけの日々。
やがてはその常連達も一人減り、二人減り、私が辞めてからしばらくして、その店は潰れた。
パチンコ店ではそれが当たり前なのだと思っていたし、それを気にとめたこともなかった。
私に罪はないのかもしれない。
だが、事あるごとに散々「ファンを大事にしてこなかった」と業界人を批判しておきながら、己もその方棒を担いでいた事実。
あれから十数年が経ち、愚かにも、ようやくそれに気付くことが出来ようとは・・・・・
まだまだ続きますが、この様な駄文にここまでお付き合いいただき、感謝の言葉もございません。
私には、営業1号さんの様に文字数を削って要点を簡潔に伝えることも、元店長さんの様に経験多彩な切り口で展開することも出来ませんが、パチンコ富士で受けた感動と衝撃が少しでも伝わり、それが日々の営業のヒントになってくれたらと思います。
今回、日報およびパチンコ富士さん、業界の方々への感謝と、過去への謝罪の気持ちから寄稿させていただきましたが、とりあえず、回想シーンはこれで終了です。
つづく
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